星出飛行士(宇宙飛行士にこれ以上無い名前だよね)の国際宇宙ステーションでの活動がNEWSで掛かるたびに、今までやっていたことをピタリと止め、固唾を飲んでじっとTV画面を凝視してしまうここ数日の松永です。
最近の我が国の閉塞感を肌で感じつつ、この宇宙実験施設「きぼう」の国際宇宙ステーションへ無事設置完了の報がNEWSで伝えられると、今迄感じていた閉塞感にピンホールほどの穴なのですが、そういった突破口が穿たれたように感じているのです。
突然ですが「科学技術のブレークスルーは戦争によって起きる」そんな言葉があります。
これは歴史を振り返れば、否定しようの無い事実として存在します。このBlog読者の方々の興味のある話題でお話させていただくと、昨今の四輪のレース、GTでもF1でもラリーでも良いです、それらのレースのトップカテゴリーに出走しているマシンの生産国は何処ですか?ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、日本、アメリカ・・・現在の国連加盟国が192カ国あって、その中でたった6ヶ国!!6/192なんです。
振り返ってこの6ヵ国を見れば、第二次世界大戦の当事国で、尚且つ戦後に共産主義を選ばなかった国々です。そう、今の状況を見ると勝った国も、負けた国も、半世紀超える前の技術の利息で、先進国たりえていると言いえないでしょうか。戦勝国の中には、その後も戦争に次ぐ戦争を重ね、新素材、加工法、制御等、科学技術を益々磨いていったのはご存知の通りです。私が「MIL SPEC!!!うぉ~っ!!!」なんて言っているのがその一つですね。
勿論、だからと言って戦争を美化したり肯定したりするつもりではありません。(キッパリ)
でもなぜ、戦時に既存科学の転換点を向かえるようなポイントがあるのか?それは、研究目的達成のため、一私企業が用意できないほどのバジェットが国家予算で組まれ、最高の頭脳、最高の研究機関で短時間に結果を求めるシステム作りが行われるからだと思うのです。
「それじゃ、戦争のように人の血を流す事無く、平和の世の中で、科学のブレークスルーを促進する道筋って無いの?」
私は、それが宇宙開発にあると思っているのです。
実際にNASAの開発によるこのような科学技術が、民間へ下り、様々な製品となって我々の周りにあふれているではないですか。
そのことについてNASAはHPを持っています。ココをポチッと→■
敗戦国であったがため、自国単独での航空機の開発を事実上取り上げられ、宇宙開発分野も、先達達に何十年も差をつけられた状態である日本。今回、日本人のミッションスペシャリストの手により、日の丸をつけた日本の宇宙実験施設が国際宇宙ステーションに設置され、これから此処で行われる実験で如何程の科学の進歩が起きるのか、期待せずにはおられないのです。宇宙事業をやっていたか、どうかで、半世紀後の国のポジションがおのずと決まってくる、そんな重要な時期だと思うのです。
やっとです。やっと日本にも宇宙に活動の場が出来たのです。(涙)
これから先、日本の政治が大きく変わり、今の野党が与党となるような事が起きた時、近視眼的な理由で「前政党が決めたこの実験予算は無駄である」なんて事で、これらの実験予算打ち切りなるような事があってはならないのです。「国家百年の計」として、超党派でこのような日本の科学技術の未来を守れば、後の世代に利息となって帰ってくるのは間違い無いのですから。
アメリカで惑星探査の第一人者だった故カール・セーガン博士は「惑星探査に使われた1ドルは、7ドルとなって国家経済に戻ってくる」と、氏の著書に書かれておられます。
今、私は、「きぼう」という名の希望に、明日の日本を託してみたい気持ちでいっぱいなのです。
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