旅行・地域

2016年9月16日 (金)

FATなヲヤジがFATなBIKEで

  私にとって会社の休日は、エクストリーム系親父となる日のことを意味するのだっ!

 と、最初の一言を強調文字を使ってまで言う事かちゅー声もありますが、スイッチ切り替えと考えてください。「なんだか昔に比べると更新までの間があいてるね~」っていう事はそのくらいしか会社が休めていないと言う事なのだ。

 管理職は仕方ない!

 さて気分を変えて行ってみよう。

 今回のお題は「FAT BIKEで砂丘へGO!」です。

 砂丘でFAT BIKEのインストラクター事業をされているTRAIL ONの小椋さんにお世話になります。
 見て見て、タイヤ幅4インチのこの自転車。

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 マウンテンバイクのインストラクターでもある小椋さん。私のサイズにサドル位置を調整してくれています。

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 砂丘地のライディングと言っても、国立公園の特別保護地区の鳥取砂丘。車馬の乗り入れ禁止となっています。自転車は軽車両、車なんです。なので乗り入れ禁止。じゃあどうするの?
 それでは説明しよう!特別保護地区に入らないその周りを回るコースでコース設定なされています。そういう事もあって、インストラクター並走は必須となっています。
 

 コースは二つ。

 半日がっつり、2時間超の海岸も走る5000円コースと、30分のお試しチキン野郎向けコースがあります。

 もちろん今回の私は・・・えぇチキン野郎ですとも。お父さんは守るものがあるんだいっ!

Fullsizerender

 スタート地点から少し下っていき、ヘアピンにカーブするポイントで一時停止、これより砂地での斜度14度のヒルクラムチャレンジのスタート位置でもあります。

 ここからカタパルトから射出されるガンダムのイメージでスピードを乗せて一本目のチャレンジです。

 「松永いきま~すっ」

 カチャカチャカチャ・・カチャ・・・・・・カチ・・・・・・・グッ・・・・坂の途中でスタックです。

 小椋さん登場。私のセレクトしたギアを見て、「これで登れたらローラー台の上で100km/h出せる競輪選手と同じ太もも力(オーラちから、無限ちからのような富野節で「ふとももちから」と読んで欲しい)持ってますよ(笑)」 

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 ギアのセレクト、砂地でのリアのトラクション抜けをしないように立ち漕ぎNG、,リアにしっかり荷重をかけながらのフロントのグリップも抜かない乗車姿勢のデモ中です。

 それでは二本目行ってみよう。

 軽いギアでチャチャチャチャチャチャチャチャ・・チャ・・チャ・・グッ フロントがフワッって浮いてビビッて足ついちゃった・・・

 最後の三本目

 チャチャチャチャチャチャチャチャ・・・ズリッ!・・・ズリッ・・・・今度はリアがホイルスピンして前に進まず足ついて終了~。

 かぁ~できなかったこれ結構悔しいぞ。筋力だけじゃなくて人馬一体となってどこに重心を置いていますか?限られたパワーを上手に路面に伝えるための道具の丁寧なあつかいを求められます。

 「あぁ、岡山国際サーキットのアトウッドコーナーの上り、我がマシンはこんな負荷がかかっているんだ。もっと丁寧に乗ろう」そんなことを思うヒルクライムチャレンジなのだった。

 残り数m、自転車を押して坂の頂にそこからまたサドルにまたがり、折り返し地点まで向います。

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 折り返し地点で小休止。

 その後、あの上りに手こずった坂のダウンヒルがまっています。

 「ビギナークラスで行きます?普通クラス?上級クラス?エクストリームクラス?どのスピードで下りましょうか」

 チキンな私は「お任せします。お手柔らかに」と子猫のような眼でお願いです。

 うわ~っ!!!結構砂のギャップにフロント取られます。20km/h以上は出ているかな?絶対「ガッ!」ってハンドル握ってちゃダメなやつです。膝をサスペンションにして、又下で自転車が自由に動くように、行きたいところを遠めの目線。
 はいエンジンついていようがいまいが、これ二輪の基本!

 無事にヒルクライムのスタート地点まで下りました。ここで「ちなみにエクストリームって?」と問えば「下りでもペダルを漕ぎっぱなし」

 あぁチキンでよかった。

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 馬の背をバックに記念撮影。

 30分ほどのFAT BIKE体験はこれにて終了。チキンコースとはいえ結構体力的に大変だった。フルコースってどんなん?

 このお題は「エクストリーム系父親生活」です。
 よっしゃ次はフルコース行ってみよう。

 砂丘に来られた皆様、砂丘アクティビティーの選択の一つにTRAIL ONのFAT BIKE体験、特に「ヒルクライムなんてへっちゃらだぜ!」という剛の者の挑戦を、小椋さんは待っておられます。

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2016年7月 6日 (水)

スーツケースがひとつあればいい

荷物はいらん。スーツケースがひとつあればいい。それに毛のシャツ二枚と靴下を三足入れろ。おまえの分もそれだけでいい。
ジュール・ベルヌ:著 田辺貞之助:訳 八十日間世界一周より

 さて、このBlogを復活して3本目のエントリーなのですが、実はこのたびのエントリーこそが復活版Blogの大本命。これからご紹介することがあったので、もう一度、このような形で楽しいBlogを書ければいいな・・・なんて思い立ったのです。

 私がイタリアの二輪車に心底惚れ込んでいることは、私を知る方々からは周知の事実でございます。縁あって、広島のMOTOS!Xさんよりイタリアの二輪車を買わせていただき、そこの佐伯社長さんとは、波が合うというのか話していて面白い話が尽きないでありました。
 そんな佐伯さん、インドで作られている二輪車の取り扱いを始めたと聞きました。最初は私も正直言って「え゛~っ!?」となりました。ただ話を聞いてみると熱量がただ事ではないのです。熱い・・・ちょっとニュアンスが違います。私たちが初めて免許を取って意味も無くただただ走り回っていたあの感じ・・・そんな感じが電話口からするのです。

 話の中心は、かつては大英帝国の二輪ブランドにして現存する最古の二輪ブランド「ロイヤルエンフィールド」です。

 車体については1950年代から現在に至るまで、ほぼ基本構造の変わっていない「本物のクラシックバイク」を現在もインドで作っている会社です。
 佐伯社長の心を掴んだのは、ロイヤルエンフィールド社の発行する広報誌「THE BEAT」の内容だったのです。

 「是非とも松永さんにも読んでほしいと」大切な書籍を送っていただきました。そしてその紙面を読んで驚いた。 

 「なんじゃこりゃぁ~」
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 マン島のTTレース、ボンネヴィルの速度記録はもとより、氷河の雪解け水で増水した川を渡河し、未舗装がガレ場が続くガードレール無い細い山道をヒマラヤに向けてのツーリング記事・・・ブータン・ネパール・チベット。

 若者の頃なら許される無茶な冒険を、社を挙げて広報している。この辺に、単純に「すげぇなぁ~」とならず、理屈で考えて日本とインドの「若者の人口比率」を思い浮かべてしまうあたりが、私も年寄りだと反省する次第。

 紙面より、若さゆえの光のあるパワーをビシバシ感じる訳なのです。最初はただ道を走るだけで楽しかった二輪車。道具にはさんざこだわってきたけれど、ただ道を二輪車で「ブーン」って走るプリミティブな喜びを忘れちゃいないか?そもそも、好奇心に駆られて遠出をしたり、色んな人に会うことが楽しかったあの気持は・・・そう、二児の男の子のお父さんになった今こそ、それを私の背中で見せないといけないんじゃないか。

 これらのインド製二輪車メーカーの広報誌の英文を読みながら、そんな風に感じ入ったのです。

 そんな意味での「ゼンマイ仕掛けお父さん」なのです。
 今回のBlogは毎日更新はいたしません。皆様に見ていただくのは、規模の程度は様々ですが大人の冒険を此処に綴っていく次第です。それは社会的責任も大きくなってきた社会人、父親、そして一人の男としての冒険です。

 普段の日常が動きづらいので、動くとなれば身軽に「えいやっ!」と動きたい。30代の頃、キャンパス地のグルカバックNo.2に、入る物だけを持って、さっと旅に出ることをモットーとしていた事を忙しさにかまけてすっかり忘れていました。

 ちなみに佐伯社長は7/7日よりインドに現地視察とのこと。楽しい土産話を待っています。

 私も7月には2つイベントが入っています。

 そのお話は、そのイベントが終わってからまた此処で。

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2012年5月 5日 (土)

指先の芸術

 本日はこどもの日。男の子をお持ちの親御さんは、何かとこの日のために準備された事と思います。
 私もです。

 実は昨日、家族サービスの一環として、相方のリクエストにより京都へ行って参りました。この度は、私の両親が、息子の太一の面倒を看てくれるとの事。こういった時、同居は本当にありがたいです。大人の社交の場では、一歳の幼児連れですと入れないお店も多々あります。息子には悪いですが、昨日は大手を振ってそんなお店に行って参りました。
 太一よ早く大きくなるのだぞ。モット楽しい事が世の中にはあるのだから。

 鳥取にから京都まで車で二時間半。ゴールデンウィークなのに渋滞らしい渋滞はまるで無し。家を出る時の大雨は洛中に入る事にはすっかりの晴天。何もかもが上手く行き過ぎて怖いくらい。洛中は京都に土地勘が有まくりの相方が運転してくれ、これまた混んでいるであろう道に捕まることなく、それぞれの目的地へ行けたのでした。

 今回の目的地は、京都文化博物館にて芹沢銈介展を見て、北山のパパジョンズカフェにて昼食、その後パン屋さんのル・プチ・メックでお買い物、後は蕨もちと太一の端午の節句の柏餅を買ってくることです。

 パン屋さんまでは無問題でした。しかし、相方の狙っていた蕨もちは既に売り切れ・・・次は太一の柏餅を手に入れる為に、鶴屋吉信さんへ。ちなみに今回のプロジェクトは、全て相方のリクエストに沿って遂行されている事はお分かりだと思う。諸君!

 で、柏餅を無事購入。店内に置いてあるパンフレットに目がいきました・・・私ね、ココが凄く気になったのです→(ポチッとな)

 

落ち着いた数奇屋風のカウンター席です。 熟達した菓子職人が、お客様の目の前で季節の京のお菓子をおつくりいたします。熟練の手の技で、みるみる菓子の花が咲く様子をおたのしみください。

 ですと~!!!

 ずっと相方のリクエストを履行してまいりましたこの日、ココは私のリクエスト発動です。「ちょっとお茶しようよ」と、すると相方、この事をTVで見た事があったみたい。「いいねぇ~」の二つ返事で 店舗の二階にある茶寮へと向かったのです。

 もうね、これ大正解なのでした。
 私は「岩根つつじ」、相方は「花菖蒲」を頂いたのですが、目の前で職人さんに説明をしていただきながら作っていただくのです。あれよあれよと言う間に、かわいいお菓子が出来てきます。

 やっぱり物事はライブが一番なんですヨ。

 そして、「作りたての上生菓子ってこんなに瑞々しいのか!」ついそんな言葉が口から出るほど驚愕です。ちゃんと形にまとまっているお菓子が、上手に扱わないと直ぐにホロリと崩れる感じ・・・今までちょっと硬めに締まった(作られてから口に入るまで数時間置かれ・・・)お菓子を食べていたのか!自分。新鮮な驚きと共に、黒文字によるお菓子の扱いがまだまだな事を思い知らされる事となったのです。イケテナイナァ~、恥ずかしーっ!

 それにしても上生菓子にお薄が付いてお一人様800円!安い、安すぎです。季節が変わったらまた行きたいです。京都に行く機会がある方、ココ絶対MUSTです。800円で、ちょっとない経験ができますよ。

 そんなこんなで、久々の夫婦二人のデートを楽しみお土産を抱え家に帰り、「ただいまーっ」っと太一に声をかけるも、置いてけぼりを食らって怒っていた太一閣下。我々夫婦を完全に無視、目を合わせてくれません。反対に爺ちゃんと婆ちゃんに愛想を振りまくのであります。

 ちと焦った私達は、お土産のル・プチ・メックの練乳バーターサンドの菓子パンで機嫌をとって、やっと許してもらえたのでした。

 五月四日で、そんな太一は1歳2ヶ月となりました。

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2012年4月30日 (月)

B.D.の源流を其処に見た

 この週末は大学時代の寄り合いがあり、東京に行っておりました。

 その集まりは、18時からの開始であったのですが、遠隔地からの参加の私としては、ギリギリに動いていたのでは、何かトラブルがあったらそれで「ごめんなさい」となってしまいます。日頃の仕事から、他人様のリスク管理提案などしている私がそのような事になれば、将に「紺屋の白袴」ちゅー事なので、早起きをして、一便の鳥取→羽田の飛行機に乗り、余裕を持って10時前には都心をうろついておりました。

 ただ、ブラブラしていた訳ではありません。見てみたい展覧会を事前にピックアップ、折角の東京です、地方都市ではおよそ楽しめない楽しみで時間を過ごそうとしたのです。

 今、東京で私が行きたかった展覧会は、ボストン美術館の例の展覧会と、片や、小さくて地味なのですか、どうしても私の琴線に引掛かって仕方が無かった展覧会がもう一つあったのです。

 練馬区立美術館で行われたおります、「鹿島茂コレクション2 バルビエ×ラブルール展」でした。

 時間的に、そして距離的にこの二つに行くのは無理です。どちらに行くかと言う事で、飛行機の中まで悩んでおりました。その時手に取った、全日空の機内誌「翼の王国」に、鹿島茂氏自身のよるところの、バルビエ×ラブルール展の特集記事が掲載されているではないですか。
 もうこの記事を読んで、私のゴーストは囁きまくりです。「ボストン美術館展はこの後、名古屋でもあって大阪でもある。でも、バルビエ×ラブルール展は、もしかするとこれが一生で最後の機会かも知れない。この展覧会に引っかかった自分の審美眼を信じ、行動せよ」と。

 で、東京の土を踏みしめると同時に練馬区立美術館へ向かったのです。

 感想は・・・映画好き、B.D.(フレンチコミック)好きな人はMUST。

 よかった・・・本当によかった。

 このまえなくなった、B.D.の巨匠、ジャン・ジロー(メビウス)の源流を見た気がしました。舞台の衣装デザイン画は、後のハリウッドの衣装デザイン画其のまま、ストーリーボードなんか言わずもがな。またその一世紀前の少量印刷物のクオリティーがハンパ無い。

 とにかく、いける事の可能な人は行ってみて欲しい。本当に素晴らしいんです。私なんか、美しさと緻密さと、鹿島茂氏のコレクター魂に、溜息が出っ放しとなったのです。

 こういった深~く深~く掘り下げられた分野において、東京に対してどんな都市もかなわないのが現実です。

 えぇモン拝ませていただきました。

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2012年1月15日 (日)

天を焦がす炎

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 本日は早起きをして、ちょっくら地元の小正月の神事を拝見しに行ってきました。

 鳥取県鳥取市気高町酒津(けたかちょうさけのつ)、この小さな漁村に伝わるトンドウ焼き、「酒津のトンドウ」です。

 神事の内容はこちらをポチっと→

 日の出前の一日で一番気温が下がる午前五時、本当に凍えるような寒さ、波の音と潮の匂い、 火をつけられたトンドウは、最初はパチパチと燃え、その内にゴーッっと音を立てて燃え上がります。全体に火が回りますと、骨組みに使われております竹が「バーンッ!バーンッ!」っと轟音とともに破裂し、夥しい火の粉を天高く舞い上がらせます。そして地元の人々の「トンド~」と言う掛け声。

 10分間ほどの事でしたが、ダイナミックな催しにちと感動したした次第です。

 こちらにアルバムを作りました。ご覧下さい→

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2011年3月 1日 (火)

今度は衛星放送で

 半月ほど前、私が習っております古流剣術「雖井蛙流平法」、国営放送のローカル枠で取り扱われた事は報告いたしまた。

 この前の放送では、中国地方限定の放送だったのですが、この度NHK BShiにて放送されるようです。衛星放送なので視聴可能地域は全国に広がりましたが、BShiちゅーことは、地デジ化してないと駄目ですよね・・・

 放送時間は3月2日の午前9時より47分間、ちょっと無理っぽい時間、録画環境が必要ですよね。

 詳細はこちら→(ポチットな)

 とりあえず報告までに。

 では~。

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2010年7月12日 (月)

山陰の夏の風物詩

 夏はイカ、美味いよねぇ~!

 そう、夏になりました。

 イカが美味い、つー事は誰かが捕っているわけで、そうそれが山陰の夏の風物詩「漁火(いさりび)」なのです。

 どや。

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 水平線の光はウィル・オー・ウィプスイカ釣り船の集魚灯なのだ。

 この画像を、私の暑中見舞いのかわりとさせていただきます。 

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2010年3月14日 (日)

小豆島行って来い作戦発動

 さて、本日五時出。

 日生(ひなせ)港7:30のフェリーにて小豆島へ向かいます。

 天気予報は晴れ。絶好のドライブ日和。

 それではレポートは明日のエントリーにて。

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2010年2月 1日 (月)

何事もチューニングは大事ちゅー事で

 昨日も、島根県立美術館へレッツゴー。二週間ほど前のエントリーに企画展「浮世絵遊覧」の前期展示を見に行った事をかいておりました。今回はその後期展示。

 ホンマにねホンマもんはちゃいます。えぇ目の保養うになりました。

 で、展覧会を見終わると、美術館のロビーで黒山の人だかり。何かと思えば、浮世絵の摺りの実演が行われておりました。

20100131155252_2 その工程をじっくりと見ること数十分、何枚かの浮世絵が摺り上ると、摺師の方への質問タイム。

 これが良かった。

 「木製の古い版木は、寸法がおかしくなっているんじゃないか?」かの質問に、「くるっています。反ったり、捩れていたり、縮んでいたりと。反り、捩れは、ここを伸ばそう思う部位を濡らして蒸らす事で、版木を平らにします。サイズがくるっている時には、セット(多色刷りなので何枚も版木がある)の中の一番大きな版木に合わせて、縮んだ版木をこれまた水を含ませたり蒸らしたりして伸ばすんです。5mm位くるっているのがあるで、大変なんですよね」と。
 それを聞いていた私は思わず「えぇっ!!5mmもっ!!!」つい大きな声で呟いてしまいました、5mmっていえば誤差の範囲を優に超える寸法ですもんね。その声に同調するが如く摺師の方が、「そうなんです大事(おおごと)ですよね、本当に古い物は5mmくらい縮んじゃっている版木があるんです」と、それに続けて「摺師に『今日、この浮世絵を摺って』って版木渡されても、摺れるもんじゃないんですよ、摺れるようにするまでの調整が、とても大切なのです」

 ちなみにこのBlogの読者の方には、二輪業界で「職人」と呼ばれられている方も多々おられると聞き及んでいます。

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 この刷り師さんの、仕事をされている時の利き手側の道具の配置がこうです。ね、整然と並べられた道具達、仕事は違えど同じ職人としての仕事っぷりがわかろうってもんですよね。

 とにかく、この目で多色摺りの浮世絵がどのような工程を経て完成していくのかを見ることが出来てとても興味深かったです。それと発見だったのですが、必ずしも黒い輪郭線を最後に摺るんじゃないのもわかりました。そうですよね、日本画の岩絵の具等の水性絵の具は透明顔料ですもんね。

 それにしても、この場に、zukaさんを引っ張って連れて来させたかった・・・。

 残留応力との戦い、寸法の精度を出す。これが物作りの根本なのであった。  

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2009年8月 9日 (日)

伯父さん夏期講習・最終講義日(後編)

 ・・・この前のエントリーからの続き。

  実は一昨日、仕事で営業中に目にしたポスターで、鳥取大学のオープンキャンパスの一環で、乾燥地研究センターとアリド・ドームの一般開放が昨日の夕方から行われることを知ってしまったのだった。其処には「留学生の方々の出店」の文字も。面白そうじゃあ~りませんか。

 で、餃子&ビールもどき作戦の後、二人してお昼寝。夕刻の4時には甥を起こし、鳥取砂丘に隣接する鳥取大学乾燥地研究センターへ向かったのだった。

20090808164942 これが乾燥地研究センター誇る実験棟アリド・ドームだ!!

 到着早々、「ここに入りたい」とアリドドーム内を甥と二人歩きます。何だか色々な機械が一杯で、甥的には「ナンダこりゃ、質問君スイッチ」が入ったようで、同じところをグルグル回っています。まあ、「かくれんぼ」の延長ですね。

 でドームから出ると、テントブースで留学生の方々がされているイベント「いろんな国の言葉で『こんにちは』をいってみよう!」と云うのをやることとしました。

 中国、モンゴル、スーダン、モーリタニア、マダガスカル、それぞれの国の方が国旗のバッチを胸に付けられていて、その人に会ったら「こんにちは」を意図する言葉を耳から聴いて教えてもらって、聴き取った言葉を口に出してしゃべってみて、OKをもらえたらスタンプを貰っていくゲームなのです。やはり、発音法がちょと違う、スーダン&モーリタニアのアラビア語につまずいています。ちなみに、全ての子音に母音の支えが入ってしまい、その言葉と発音がかけ離れてしまって良くないのですが、わかりやすくカタカナ表記すると「アッサラーム・アライクム」となります。(発音記号のフォントなんて無いのだ)全てのスタンプを集め記念品を貰いココで一息つきます。

 テントブースで売っている、粉物ソウルフード、モンゴルの羊肉のミートパイ(ホーショール) ・中国の茹で餃子、日本のぶっ掛けうどんの3品を購入、しかも、研究センターで栽培されたメロンの試食というデザート付きなのだ。(ただ量も少しずつなのだ)

 鳥大ジャズ研の生演奏を聴きながらこれらを食します。甥、好奇心が旺盛なので、なんでも食べます。「美味しい?」と私が問えば「慣れもあるんだからね、でも不味くは無いよ~。文化の違いでしょ。どちらかと云えば美味しいです」と、いっちょ前な頼もしい言葉。あの赤ん坊がこんな事を言うようになったか・・・。しかもこの食事中、私達のテーブルの横でアラブ系の民族衣装を着たお父さんと、丁度甥の妹の姪と同じくらいの歳の女の子が遊んでいらっしゃいました。じーっとその光景を見ていた甥「みぃちゃん(姪の愛称)みたいで、かわいいねぇ~」と、呟いていたのを伯父さんは聞き逃さなかったぞ、本当にいつの間にかお兄ちゃんになったんだねぇ~(しみじみ)。

  そうしていると、場内放送で「18時より講演『灼熱のメキシコは、サボテンがおいしい?!~日本・メキシコ友好400周年~ 』が始まります。この講演後、サボテンとサボテンの実の試食会を企画しております」と流れました。これを聞いた甥「サボテンって食べれるの?食べてみたい!食べてみたい!」と私の手を引っ張って講演会場へ。

533pxhylocereus_undatus_red_pitahay 私は、小学生が大学の先生の講義に準じた講演をおとなしく聞く事が出来るのだろうか心配で心配で・・・・でも流石その辺は研究所の先生も想定されていたのか、闘牛士のコスプレをされていたり、クイズあり、クイズに正解して、サボテンの実のドラゴンフルーツがもらえたりと、甥はそれなりに楽しんでいたようです。

 私の心配を他所に、40分間の講演をちゃんと楽しんだ甥。そして終に待ちに待ったサボテン料理の試食タイムです。

 今回のメニューは、サボテンのスパイシーなメキシコ風炒め物、サボテンの酢の物、ドラゴンフルーツの赤いのと白いの、アロエのシロップ漬です。

800pxhylocereus_polyrhizus  色々食べながら、「サボテンは中々おいしねぇ~」とか「ドラゴンフルーツは白いのよりも赤い方が甘みがあっていいねぇ~」とか「エアロ(アロエだちゅーの)はゼリーみたいだねぇ~」と、この実学講演を楽しんでいた様子。

 そう、世界は世界は多様性に富み、それを受け入れらる寛容さが備わってこそ、広い視野持った考えが出来るようになるんだよ。机に向かうお勉強も確かに大事なんだけど、それだけじゃ駄目なのだ。

 それでは、岡国のキッズバイク教室から始まった「伯父さん夏期講習」は、これにて終~了。パフパフ、ドンドンドンッ!!

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