圧倒的な模型製作
お久しぶりです。
11月には一度もエントリーの更新をせず、何をしていたかといえば、11月26と27日に行われた模型の展示会、ガンパク8に作例をなんとか出品する為、寝る間を惜しんで模型製作を頑張っておりました。
独身貴族の頃とは違う生活環境。しかも10月末まで資格試験でそれが終わってから一ヶ月のみの製作期間。可愛い太一をお風呂に入れ、寝かしつけて、やっと模型製作に励む毎日でした。つーか、今回は模型じゃなくてToyをディティールアップする事となったのです。
天邪鬼な私、ガンダムの模型と言っても、あまり人が作っていない物を何とかしようってのが今回の企み。あのガンダムのパイロットにして「圧倒的じゃないか!」と言わしめたモビルアーマー「ビグザム」を、私流に料理しようって魂胆なのです。
ただビグザムと言えば、お馴染みの昔ながらの500円キットから完成度を上げようとすると、ちょっと時間が無さすぎです。ちょうど数年前に販売されていた半完成のToyが中々良いプロポーションとディテイールを持っていましたので、それを改造する事としました。
そう、ガンダムコレクションのビクザムです。
とは言ってもToyはToy。子供が怪我をしないように尖った部品はやわらかいソフトビニール製。外観も自分のイメージとは違うアレンジがしてあり、ちょっとtoo muchなデザイン。先ずこの辺を何とかする方向でプランを立てますが・・・何とかする為に半完成のこのToyを、一度部品単位にバラバラに分解しなければなりません。製品の部品の隙間からスポイトでラッカーシンナーをたらして、パーツを止めている接着剤を外し・・・バキッ・・・ボキッ・・・って分解じゃなくて破壊してしまいました。あ~あ~あ~スチロール樹脂ではなくてABS樹脂でできてたようです。このABS樹脂は有機溶媒にとっても弱いのだ。
先ずは破壊したパーツ群を、考古学者の方が発掘した土器を復元するように、瞬間接着剤をを使って、立体ジクソーパズルを組むように復元してくところから始めました。
そして何とか形を復元して、やっと加工に入れるのです。
私の立てた改造プランです。
- 顔のデザインをテレビ版のように嘴のあるジオン顔にする。
- 巨大感を出す為に、もちろん顔は小顔化
- ビグザムの設定通り、カメラアイは多眼にして各小窓に一つづつ計十二個
- ブレードアンテナはこのToy付属のソフビのものを使わないで、もっとジオンらしさを出す為に、MSV的なリアルタイプデザインに変える。1/144のシナンジュのアンテナを加工して取り付け。
- 顔が小型になった為に、その台座部分のスロープとバルカン砲がバランスよくなるように改造、リブを作り直し。
- 通称襟巻きと呼ばれている羽根のようなパーツがソフビ製なので、スチロールにて作り直し。三次曲面が多用されている為、元のパーツからオス型を製作しバキュームフォームで成型。
- 設定では、高出力の引き換えに廃熱の問題で真空の宇宙空間での稼働時間が20分となっています。本当にプロトタイプな設定ですよね。ジオンのエンジニアならヒートシンクをつけているはずです。嘴の中、襟巻きの外側、顔の下の内部に、エバーグリーンの凸凹プラ板を使ってヒートシンクを新設。
- 地球連邦軍の戦艦を一撃で撃破するメガ粒子砲の主砲を、「これで撃たれたら一撃だ」って思わせるような物に作り換えそれらしく。
- 肢の関節はハメ殺しだったのをポリキャップ化、塗装後の後ハメが出来るように改造。
- バンダイエッジと呼ばれる、幼児に対する安全性のためのゆるいエッジ表現を、ちょっとシャープに。ただシャープ過ぎると、1/400というスケール感が無くなるので、シャープ過ぎないように注意。(縮尺スケールが遠目で見ていると同じ、そうなると細部がボケるでしょ。つー事はエッジもボケて見えるのだ)
ざっとこんなものでしょうか。これを一ヶ月でやっつけようって事で・・・ただ、こうやるべきリスト書き出してみれば、そりゃ寝れないですよね。
製作途中の画像はこんな感じです。顔の下の薄緑色の部分は小顔にしたためサイズが合わなくなった部分をポリパテで辻褄あわせしている部分です。
組み立て中は、作っては壊れ・・・作っては壊れな、賽の河原で石を積むような作業。アンテナが折れたり、腹巻と呼んでる小型の粒子砲のパーツがソフビのためエナメル塗料が使えず、ラッカー塗料の手書きで20以上ディティールに銀塗装を1日仕事でしたり、苦労した塗装が組み立ての途中に剥げてタッチアップしたり・・・そう、これが手書き塗装で、私の集中力の限界を試したパーツだ!
私の目論見では、展示会の三日前には完成する予定でしたが、予定は未定、結局、前日の展示会当日に日が変わる直前までかかり、視力が落ちて涙目になりながら完成させたのがこいつです。
もうね、体調崩しちゃったのだ。未だお腹の調子悪い・・・
私にとっても、圧倒的な破壊力のモビルアーマーだったのです。
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