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2014年7月29日 (火)

朝駆け

 山並みから顔を出し始めたお日様の輝きを目を細めかわしながら、山陰の海岸線を東に向けて駆ける・・・。

 本日、何故か夜中の三時に目が覚めてしまい、ネットをブラブラして、FBとか人様のBlogを見ていたりしていると、増々目が冴えてきてしまいました。
 そんな時、ゴーストの囁きか「F3に乗ろう」と右上方斜め45度に居るもう一人の私が誘いのお言葉。
 バッテリーは大丈夫、空気圧もつい先日チェック済み、ガスも程々入っている。
 4台+1台のチビバイクと除雪車で、「押しくらまんじゅう」なガレージで虜となっている我がMV AGUSTAのF3は、いつだって外へ走り出せる状態なのに、乗り手は旧いAmericaばかり相手をしている昨今なのです。
 
 脊椎パット付のメッシュプロテクターを着込み、その上に革のジャケット、身支度を整えガレージから愛機を連れ出し、キー位置をSTARTポジションへ、オレンジ色の液晶のバックライトが光り、コンピューターがチェックを始めます。数秒の後、全てのチェックが終わりイグニションスイッチをON、「ブブブブブッ」とアイドリングが始まります。早朝の住宅地である事を考慮して、ソーッと2nd走りながら住宅がまばらになるバイパス近くまで、そこから走りながら暖機運転をするんです。
 低い回転のまま2ndから4thへシフトアップ、十分に温まっていないため「」ゴリゴリ」なシフトフィールがします。一気にシフトアップしてそのままアクセルオン、高負荷なエンジンの状態でノッキングが起きてないか注意深く耳を澄ませます。
 「ボボボボグアゥーバァァークゥーン」ある程度回転が上がったらアクセルを抜いてまた2ndにシフトダウンしまた4thへ、そして繰り返し。横から入ってくる朝日の光が、メーターの日除け用ドライカーボン製パーツの繊維模様に熱帯の蝶の鱗粉が創り出すような虹彩を輝かせます。
 そんな事を5回ほどしていると水温計は真ん中くらい。エンジンのレスポンス、ギアのゴリゴリ感も無くなってきます。
 それでは本番です。
 2ndへシフトダウン、一気に回転が駆け上がります。そして13,500rpmにタッチしたところで3rdへシフトアップ。風切音の中で三気筒エンジンが「プフームッ!」と吠えます。
 
 公道ゆえの荒れた路面の続くところは、高速度用にセットされたオーリンズではギャップを吸収できません。速度を保ったままシートから腰を浮かし、ニーグリップで車体を挟み込み、又下の車体に余計な入力をしないよう、荒れた路面に合わせて自分の膝をもう一つのサスペンションとして乗り切ります。スーパースポーツでの公道を疾走する醍醐味。これぞ野駆けです。
 
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 ワインディングとアップダウンの続く海岸線下道を一往復。帰りのパーキングで一休み後、家路へ着きます。

 砂丘地に作られたバイパスのトンネルの中の空気が、このところの晴天続きで温められた砂の地熱によってねっとりとぬるく、纏わりつきます。カウルの熱気抜きからの足にあたる風の温度も明らかに高い・・・トンネルの出口が近づけば、放射冷却で冷やされた朝の外気がサーッと流れ込んできて人馬共に気持ち良くて元気を取り戻すかのようです。
 家に戻り、シャワーを浴び朝食をとって会社へ。
 ここからいつもの日常の始まりです。

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