葡萄酒はこうして造られる(その一)
昨日は、仕事半分・・・いやいや2/3、自らの知的好奇心を満たす為1/3で、鳥取県と島根県にあるワイナリー訪問ツアーに参加してきました。
つーか、話を遡る事4ヶ月、あるワイン会に出席した折、この時飲んだワインのワイナリーの社長さんと醸造長さんが来られており、「新酒が出来る頃にワイナリーを訪問しましょう」と、お話が盛り上がり「勤めているグループ会社のバス会社でよければ、私がバス押さえますがどうでしょう」と提案して実現してしまった今回のツアー。しかも今私が関わっています料亭プロジャクトのその料亭にも、この度訪問したワイナリーのワインをストックする事となりますので、その商品がどんな環境で、どう作られているのか知る絶好の機会でもあった訳なんです。
と言う事で、今回は「ワインってどうやって作られるの?教えて偉い人!」って事で、社会科見学と言えば、この曲からいってみよう。
無事、オープニング曲も聴いていただいたところで、本題へ。
先ずは鳥取県東伯郡にあるホージョーワインさんへ。
朝の8時過ぎにワイナリーに到着。朝早くの日曜日ですが、社長さんが表に出迎えに来てくださいました。
実はこのワイナリー、西日本では最古の部類に入るワイナリー。ただ創業の1944年、つまり太平洋戦争真っ盛りのこの時代、ワインを作る為の工場としてではなく、電波探知機に必要な化学物質として、葡萄の発酵過程に析出される酒石酸(今でもワインクリスタルなんていうよね)を作り、軍に納めるための工場として産声を上げたとの事。
なので、ワイナリー内部も歴史があります。創業当時の建物がそのまま残っているのです。
もちろんヨーロッパからの輸入なんてありえません。「試行錯誤の上作くったんです」と社長さんが感慨深げ。
もちろん、今は現代的な圧搾機があり、そちらを使ってワイン作りをされておられます。なのでこの機械は眠りについておりました。
ちゃんとお供えのお酒もワインです。神棚の下にチラリと写っているのが、ホウロウ製の発酵タンクです。
そしてワイナリーの奥へ・・・
何やら良い匂い・・・鼻をクンクンさせながら暗いワイン蔵の奥で我々を待っていたのは、そうオーク樽の中で熟成していっているワイン達。この樽の周り、本当に良い匂いが充満しているんです。昭和19年創業の雰囲気が伝わってきますよね、この写真。
さて、社会科見学の後は、皆で朝食会です。今年の赤と白の新酒、1992年物の白のヴィンテージ、赤のカベルネ・ソービニオンの「砂丘」、白のシュール・リーの「樽仕込」、これらのワインをテイスティングしながら、イタリアのパン「フォカッチャ」に大山ハムをはさんだハムサンドをほおばります。
日曜日とはいえ、朝から酒漬け・・・いいのでしょか、まっいいか。フォカッチャの岩塩とハムのスパイスが辛口のワインによー合います。
ボルドー大学で醸造学を学んで帰って来られた、跡取り息子さんも登場、最後に握手をしたのですが、土をいじっておられるガッチリした手をされておりました。
さてさて、この位で第一の訪問地、ホージョーワインさんをホロ酔い加減で後にすることとします。
お次は、バスに揺られる事2時間、島根県雲南市木次町の奥出雲葡萄園さんへ・・・
それはまた明日のお話。
あ~そこそこ、「食べて飲んでばっかりで、ワインの製造方法が何処にも書いてないやん」なんてことは言わないように、それも明日書きますから。
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コメント
フォカッチャに大山ハムをはさんだハムサンド~!!!
そりゃ~ワインもすすみますねッ!
シングル・モルトやバーボンの蒸留所ツアーは朝一で飲み始め、売店で買い漁り、夜ホテルに帰ってからも飲みまくりなんだそうです・・・・(゜o゜)
例のあのワインをお客様に出すと、『おおっ!雲南のワインは最高なんですよ!』と良くご存知でした。
しかし、日本の醸造家はホント凄いですね、尊敬します。
投稿: zackino | 2009年11月16日 (月) 02時36分
zackinoさま
ホンマにね、今回うかがった所は素晴らしい。
特に感じ入ったのは、それぞれの会社で、それ相応の役職の人なのに、その姿勢は謙虚で、学ぶ姿勢を何時までもお持ちなところに、感じ入った松永でした。
投稿: 松永 | 2009年11月17日 (火) 01時42分