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2009年10月11日 (日)

いっちょ岡国まで

 本日は、ITAMIさんの今年最後のレースを見届ける為に、岡山国際サーキットです。

 前回のレースで国際昇格ポイントはゲットだぜ!なITAMIさん、本日は可能性はちと低い(ただ今ランキング三位、ランキング一位と二位の人が本日の順位が十位以下でITAMIさんが二位以上ならばチャンピン)のですが、年間チャンピオンをかけたレースであることは間違い無い事実。レーサーであるのならば、少しでも可能性があるのならば、上を目指すのがその存在理由。

 サーキットには奥様と娘さんも来られていて、「日曜日のおとうちゃんはカッコイイのだ」と、アピールデーです。

 さて予選です。コースに二番手で送りだしました。

 場内放送で選手のベストタイムと、転倒の情報が次から次に流れてきます。

 その内「あぁ~っとアトウッドコーナーで、複数台が絡む転倒、一台はスカイブルーマシン、ゼッケンは確認できていませんがITAMIのマシンか!」と、もう私は気が気じゃありません。その内「ゼッケン#37、ITAMIのマシンです。もう一台はそのまま転倒していますが、ITAMIは動きだしました。ああっと・・・やはりダメかヘアピン前でマシンを停めました」もうねピット裏に出てITAMIさんが帰って来るのを今か今かと待っておりました。

 自走で帰ってきました、マシンは・・・結構ぶっ壊れてます。パッと見ただけでもカウル全滅、右ステップ周り再起不能、ブレーキレバーは無くなって、ハンドルバーのエンドウエイトは無くなり、スクリーンも割れ、フロントホイルは傷つき、エキパイはあっち向いてホイ。

 聞けば、目の前で転倒車が出て、よけきれず其れに衝突、その勢いで縦回りしたとの事。・・・マジですか。しかしよくもまあ自走で帰ってこられたもんだと・・・マシンダメージがただ事ではないので、「身体は!?」と問えば、なにやら「ごにょごにょ」と言葉少なげ・・・でもまあ「走る!」ってなった事を想定して、ピットクルーとしてお手伝いに来たからには、決勝までに出来る事をします。

 その内お仲間が何人か集まってきてそれぞれがITAMIさんの水色号をバラシに入ります。割れちまったカウルを外し、マシンを裸にし、ダメパーツを見極めていきます。その中で右ステップ周りのダメージが酷く、ITAMIさんの持っているスペアパーツでは全てのパーツが揃いません・・・困った。

 こんな時、お仲間のRIKIさんが全日本のコネと顔の広さを使われて、モリワキからパーツを分けてもらいました。(もち、有償だよ)

20091011120925 しかし、さすがモリワキ、パーツの精度がただ事じゃないです。無潤滑なのに「ヌルッ」って感じでペダルが動きます。スゲーつうか、値段知らないけど多分絶対タケー。

 仲間が一丸となって修理です。パーツ交換。力技で何とかなるところは。「エイヤッ!」と曲げたり。プラハンで叩いたり。なんとかマシンが形になり。カウリングを着せてやる事に・・・この前おろしたてのラメ入りカウリングは見る影も無いアボーン状態、この間まで使っていた、ボロボロのキチャナイカウリングの方が状態はまだましなくらい、それに付け替える事とします。

 でも本当にキチャナイ・・・潰れた虫、タールピッチ、跳石、このままでは私のセンスが絶対許せない。先ずはウェスを水に浸し固く絞って、水拭きです。水拭きで取れる汚れが無くなったらガソリンをウェスにつけ、油性の汚れを取っていきます。最後にワックスかけ。

20091011140209 どうだ!

 ボロは着てても心は錦。見れるようになったでしょ。

 その間、ITAMIさんといえば、なにやら右に傾いてピサの斜塔状態。右手も全然上げてない・・・いや~な予感。

 もう一度「身体どうなん?」と問えば「鎖骨やばいかも・・・」はぅ~二輪レースの世界では鎖骨骨折の事を月謝なんていいますが、今日になって人生二度目の月謝払わんでも・・・でも起きた事はもう仕方ありません。「走れます?」と問えば「走ります」と。

 「マジで!無理せんでもいいから」諭すも、「それでも走る」と・・・男ITAMI、本気のようです。

20091011122139 それではお守り代わりに、植木屋さんから頂き、私のお財布の中に仕舞ってあった非売品のこのシールを、タンクカウリングにペタッと、諸君!ギレン閣下の力でなんとかなるであろう!多分。

20091011151606 で、本当につらそうな決勝前。八番手スターティンググリッド上で何を思うITAMIさん。ウォームアップ・ラップ1分前、ピットクルーの退出の時間となりました。退出間際、ITAMIさんに、「ウォームアップで身体が無理そうだったらピットに帰っておいで」と言い残しピットレーンへ。

 ITAMIさん、ウォームアップ・ラップを終えてグリッドへつきます、ピットに帰ってきませんでした。痛みに耐えて決勝走る覚悟のようです。

 で決勝結果は、予選から大きく順位を落とし27位フィニッシュ。よほど痛かったんでしょう。でも無事でなによりでした。見ている私にとってこれ以上に無いほど心臓に悪いレース観戦となりました。

 順位よりも、ITAMIさんの意地を見ました。

 ちょっとしょっぱい終わり方でしたが、これにて2009年のST600のレースは全て終わりです。二年越しの国際ライセンス昇格も前回のレースで決め、来年は、晴れて国際ライダーとしてマン島を目指すITAMIさん。

 お疲れ様でした。ゆっくり休養をとって、マン島出場の為、身体と財務を健全化しましょう。(笑)

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コメント

思い起こせば、2007年の9月。
ST600生活の最初から最後まで見届けてくれた唯一の人が松永さんでした。

ついつい甘えてしまいましたが、よくぞガマンしてくださいました。受けた御恩と献身は、とてもじゃないですが直接松永さんには返せません。そのかわり、サーキットに夢と希望を持ってやってくる新たなライダーを支えることで次世代に繋げたいと思います。

最後の選手権レースでチェッカーを受けることができた幸せを、一日経った今あらためて実感しています。

ほんとうにほんとうにありがとうございました。

投稿: ITAMI | 2009年10月12日 (月) 17時45分

ITAMIさま
おつかれさまでした。
お体の具合はどうでしょうか?
長いようでそれでいてアッと言う間でもあったようなこの二年間でした。
私としては、前回のレースにて無事国際ライセンスを取得された時点で、ほぼお仕事は終了と考えておりましたが、チャンピオン争いに一縷の望みをかけた最終戦、予選で多重クラッシュに巻き込まれ鎖骨骨折の疑いがあるにもかかわらず、痛みに耐えながらスターティンググリッドにつくと言う闘争心、ITAMIさんの意地を見ました。

これからは、マン島遠征の為の資金調達、マシン&人の手配と、もっとハードな日々が始まると思います。
それまでしっかりと骨休みをして、鋭気を養ってくだされ。

投稿: 松永 | 2009年10月13日 (火) 07時27分

お疲れ様でした~!

伊丹さんって面白いよね~~~。強気発言したり泣いたり(笑)

お二人にとっても良い2年でしたね!

投稿: RIKI | 2009年10月14日 (水) 14時10分

RIKIさま
本当にありがとうございました。
RIKIさんのスッテプ調達が無ければ、マシンが直りませんでした。
選手権の皆様は、「やる時はやる」間柄なのですが、コース外では本当にお仲間(同志、戦友)なのをこの二年間感じ入りました。
また、どこかのパドックでお会いしましたらよろしくお願いします。

>伊丹さんって面白いよね~~~。強気発言したり泣いたり(笑)

「人生泣き笑い」なので、ITAMIさんのその辺のところは笑って大目に見てやって下さい。

投稿: 松永 | 2009年10月14日 (水) 14時32分

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