アールデコなBMW
ちょっと、オカタイお話が二度続きましたので、ここは私の得意な二輪ネタでちょっと息抜き・・・(よ~く考えた)出来ないですね。実は私、今回紹介するモーターサイクルの、その美しさのあまり、息止めて見つめました。
それは1934年に作られたBMWのボクサーツイン・プロトタイプ・モーターサイクル。
そう、時は1930年代、アールデコの最中、その芸術運動の影響は四輪のデザインの世界にも波及し、ブガッティ、ドラヘイ、タルボ・ラーゴ、ドラージュなどフランス超高級車がフラムボワイヤン(火炎)様式で美しさを競っておりました将に同じ頃、二輪の世界でBMWはアールデコの至宝と云っても過言ではないほどの美しいマシンを作っていたそうなんです。(私もネットで見つけるまで、このマシン知らなかった)
しかも、そのマシンは2005年に発見されるまで、バラバラ状態で70年間も箱に入れられたままだったのです。そして今年の3月に大掛かりなレストアが終わり、晴れて再び作られた当時の美しい姿を披露してくれています。
その名をBMW R7 Prototype。
フォークはガーターフォークに見えて実はテレスコ、フレームのラインに沿って斜めに切り落とされた消音機のエンドの意匠、勿論伝統のピンストもばっちりなのだ。
能書きはこのくらいで・・・その美しいデザインをじっくりご覧くだされ。
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コメント
僕はアールヌーボー的な感じがします。
その時代独特の、流体力学とは別に進化した
有機的で流線型なデザインですね〜
なんかハーレーのカスタム車両のと共通のハネとR処理
な気がするのは僕だけでしょうか?
あと、何かピンストライプが太い気もする。
投稿: arata | 2009年7月26日 (日) 08時33分
BMWを見ると何故か、手塚漫画を思い出す私ですが(^_^)
1930年代の(ヴェロセット~サン・ビーム)英国車達とは趣の違う美しさと哲学、BMWらしさに溢れてますね。
投稿: zackino | 2009年7月26日 (日) 09時36分
arataさま
このれが、この時代の空力から導き出されたパッケージングの機能美だと思います。
リアサスの無いリジットフレームなので、ハーレーのカスタムされている方は、この辺の時代の車輌をデザインソースに持ってこられているのじゃないででしょうか?
arataさんはアールヌーボーと言われておりますが、私はやはり製造された1934年と言うのを鑑みて、そしてこの時代なりの機能追求のデザイン、過度の装飾をしていないのを見ても、アール・デコだと思うのですが・・・どうでしょうか。
このモーターーサイクルが目黒の東京都庭園美術館(旧・朝香宮邸)の前に停まっていたりすると。見立てとして物凄くお似合いだと思うんですよね。
zackinoさま
>何故か、手塚漫画を思い出す
確かに!ケン一少年が疾走する姿が頭に浮かびます。
>英国車達とは趣の違う美しさと哲学
それはやはり、バリバリの飛行機屋(エンジン屋でしたが)のなせる業です。
地べたを這い回るエンジニアリングは全て、航空宇宙技術から天下ってくるのですから。
投稿: 松永 | 2009年7月26日 (日) 10時47分
このモデルは初めて見ました。
ちゃんと実走するところところが、メーカー偉い!
Rフェンダーの切り欠きのラインなんかはちょっと唐草っぽく有機的で、タンクからリアアクスルまでの直線ラインは幾何学的でなんとも云えない不思議なデザインの調和がありますね。
ええもん見せてもらいました。
投稿: kuwa | 2009年7月26日 (日) 23時21分
kuwaさま
私は何気にキャブの上についているアクセルワイヤーの取出し部分、ワイヤが変な具合に車体に干渉しないように、カールをかけられたワイヤーガイドが付いているあたりが「神は細部に宿る」感が出ていてたまらんです。
投稿: 松永 | 2009年7月26日 (日) 23時27分