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2008年4月 7日 (月)

それでは宿題です!

 実は先週、小学校三年生の男の子を我が家にて三泊四日で預かる事となりました。

 うちのオヤジとオフクロは、いつもの私の甥・姪に対する扱いを看ているせいもあって、すっかり私を頼りにしているみたい・・・。

 そういったことで、会社から帰ると早速お待ちあそばれていた訳なのですが、「ゲーム無いの?」の問いに私は「ありません」と答えました。

 いやあるんですけどね。イジワルで言っている訳ではないんです。せっかく他人の家にお泊りした時くらい、ゲームをしなくても良いじゃない・・・なんて思っての返答なのです。歳の離れたお兄さん(←はいっ!これ大事と、普段出来ない事をしましょうと、そういった意図なのだ。

 と言う事で、2日目の夕刻、会社帰りに模型屋さんにいって、店長お薦め二頭身キャラの「なんちゃらガンダム」(今はガンダムも色々あってよ~わからん?羽根があってピンクのビームで羽根が開いてい入るやつ)のガンプラを買って帰ることにしました。

 ガンプラを選んだのには訳があるんです。接着剤が必要ないスナップキットである事。成形色がそのままキャラクターの色分けになっている色プラである事。大人でも扱い辛い水転写デカール(特に曲面に貼る場合)ではなく、子供にも扱いやすい伸びるホイル・シールを採用している事。つまり設計図を見ながら、ランナーから部品を切り出しさえすれば、あとはパチパチ組み立てるだけで、それ相応の完成品が出来上がるので、完成した時、物作りの達成感をより感じてもらえれるんじゃないかと考えていたからなのです。

 帰宅し、ニッパにカッターナイフ、プラ用やすり、カッティング台を用意し、二人で製作に入ると同時に上記の私の思いは簡単に崩れ去りました。

 今の小学生は刃物が使えない・・・つーか、使った事が無い。

 これ本当なんです。しかも話を聞けばこの子だけの事では無いようなんです。

 勿論、ニッパだって使ったことがありません。横で道具の使い方を教え教えスローペースで製作が始まったのですが、中盤には「部品を切ってぇ~」と泣きが入っちゃました。ガンプラの製作作業は、ランナーから部品の切り出しで、9割方作業が終わったようなものなのに・・・。

 私が小学生三年生の頃、作っているプラモデルを横から大人が作り出したら・・・怒ってしまって、もう大変な事になっていました。

 ここで彼に質問「刃物で鉛筆を削る事ができる?」それに答えて「鉛筆は鉛筆削りでジャーって削るんだよ」

 ・・・駄目だこりゃ。

 私が子供の頃、筆箱には「肥後の守」が必需品でしたが皆様はどうでした?それで鉛筆を削ったり、削るだけでは飽き足らず、芯の部分を長めに残し、この芯の部分を彫刻細工して、球とか、ピラミッドとか、器用なヤツはモアイとか削り出してたんですが、そんな遊びしないのね・・・。

 聞けば、学校への刃物の持ち込みは禁止になっているとの事・・・安全に対しての処置だとは思いますが・・・でもねこのままだと、あと10年もすれば「物作りの日本」なんてフレーズは完全に過去のもになりそうでコワイ・・・。

 「文明の利器」って諺の「利器」って道具を作り出す事のできる道具=刃物の事なのに、その刃物が使えないジェネレーションが存在し始めている・・・自らの教育政策で道具が使えない野蛮人の国に成り下がろうとしているのか日本!

 ガンプラ製作を通じて、今日日の小学生の人間としてのポテンシャルの劣化に「はぁ~あ、びっくらたまげた門左衛門!」となりながら、その行く末に危機感すら憶えずにいられませんでした。

 夏休みに、また来るみたいですので、私なりの宿題を出しておきました。

 「それまでに、ちゃんと一人で鉛筆が削れるようになっておく事。少しずつ丁寧にやればできるように成れるから」と。

 これが私個人なりの教育方針、指先の器用さと、知能指数は比例するのだ。  

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コメント

危ないから止めなさい! そう言って何でも取り上げてしまう(解決になって無いんですが??)

これでは男の子は成長出来ないんですよね。
危ない!と言われてもやりたい事はやるのが男の子だと思うのですが・・・
公園で一緒に遊ぶ、と言っても全員、PSPにDSだったりして・・・・・

若者はリスクを嫌い、バイクや車に興味無い人、多いんですよね~

技術屋さんが言いました。労働力が著しく下がってる!日本のアドバンテージは無くなる!結局、人間なんだよ!人間!

がんばれ日本人!

投稿: zackino | 2008年4月 7日 (月) 12時19分

zackinoさま
私達の年代は、凧、竹とんぼ、ゴム動力の飛行機、空気鉄砲、水鉄砲、全て自作でしたよね。
近所のお兄さんが教えてくれた。
もうちょっと大きくなると、蒲鉾板やバルサで作った舟にマブチ水中モーターを付けて遊んでいました。
今も子達は自分で作る楽しみを知らないのでしょうか・・・
私が教えちゃる!ドンと来い。

投稿: 松永 | 2008年4月 7日 (月) 18時46分

ラジオ少年とか科学少年とかもいなくなりましたね

投稿: 電気屋 | 2008年4月 7日 (月) 19時53分

小学校4年で初めてニミッツだか武蔵だかプラモに手を出すまで先端恐怖症で刃物に触ったことも無く、ニッパーなど存在も知らずに姉から借りたカッターでパーツを切り落とそうとして挙句の果てにどちらの向きが刃面か分からず刃を上向きにして親指を添えて押し込んだ所・・・もちろん赤い体液がブワーッと。
私の刃物デビューはとんだ間抜けぶりでした。
まあ、興味さえあれば必然として覚えるので多分問題無いでしょう。

投稿: ICE-MAN | 2008年4月 7日 (月) 23時52分

電気屋さま
>ラジオ少年とか科学少年とかもいなくなりましたね

半田ごてで火傷、それも通過儀礼だった・・・。(遠い目)

ICE-MANさま
>小学校4年で初めてニミッツだか武蔵だかプラモに手を出す
・・・最初のプラモがこれって・・・
普通、LSのピーナッツシリーズとか、ロボダッチとかじゃないのがICE-MANさんらしい。

投稿: 松永 | 2008年4月 8日 (火) 00時54分

わたしも、最初のプラモは長門だったような・・・
今思えばなぜに?? メカ音痴のうちの父か祖父が良くわからないで買い与えてくれたんだと思います。

投稿: 瓶星 | 2008年4月 8日 (火) 06時57分

瓶星さま
この頃の私にとって、戦艦の模型ってってお城のそれと同義でした。艦橋とかアンテナとか、ありゃ建築物でしょ。
子供ながらあまり萌えませんでした。
お城プラモも数回買った事がありましたが、なぜ買ったのか未だによくわからない状態です。(笑)
やっぱりロボットと怪獣と自動車と飛行機がたまりませんでした。

投稿: 松永 | 2008年4月 8日 (火) 08時46分

家の姪っ子もナイフ/カッター類は小学校で触らせてもらえないそうです。

大田区辺りの町工場の職人さんたちもものすごく減っているようです。

自分で創意工夫し何かを作り出すことが
非常に大きな喜びだと感じない大人が育っていった行く末には産業のドーナツ化という現実が見え隠れします。

投稿: VCE | 2008年4月 9日 (水) 00時02分

VCEさま
学校で駄目なら家で教えようよ・・・親御さん。
子供の将来のためです。

投稿: 松永 | 2008年4月 9日 (水) 00時10分

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