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2008年3月17日 (月)

サムライ エンジニア

 エントリーに書いておりますように、この二・三日の陽気で庭の沈丁花の蕾もほころび、春の馨りがしています。

  さてさて、一ヶ月近く前のエントリー“この週末、日頃の疲れを読書で癒します”で思わせぶりな書き方でちょっろっと紹介していた本の題名をここで発表いたします。

 サムライ エンジニア 日高 義明 著

 巻末の著者のプロフィールを拝見すると、

 有限会社日高エンジニアリング代表。本田技術研究所からそのエンジニアリング人生をスタートさせ、京セラ、HKS、APEX等でその能力をいかんなく発揮する。独立して日高エンジニアリング設立後は、世界各国の企業の依頼を受け、様々なエンジンの開発を手がけている。

 とあります。

 本の中身は、私にとって久々に読み応えある内容でした。(つーことは一般の方々にはマニアックかもしれない)

 過去に、内燃機関の歴史、バリエーション、基礎理論についての良書がありますと、このBlogで紹介した鈴木 孝著「エンジンのロマン」がありましたが、今回紹介する本はそこから一歩踏み込んで、今現在のエンジン開発現場の裏側を紹介してある本なのです。

 HKS社が開発しようとしていたの3.5L・V12・5vF1エンジン(1992年当時)であるとか、現MV agusta社の依頼でCADデータまで出来上がっていた675cc3気筒エンジン等(なんと!第一案はDOHCの吸・排気カムの間に吸気ポートがある)、試作や設計段階でポシャッてしまったプロジェクトを読んでいると、その開発に「ス・ゴ・イ」と感心しつつ、プロジェクトが中止となり、勿体無いお化けが出そうです。MVの3気筒、キャッシュフローが安定した今からでも出ないものですかね~。ちなみにF4のエンジンのラジアルバルブのタペット加工設定は、この方がやっているのだ。

 その他にも、私的に小さな発見にニヤリとします。実は去年の秋のモトレヴォで、ジンさんからの借り物MOTO GUZZI V7sportを駆り、レース中デットヒートを演じたCB450レーサー。このCB450のバルブってトーションバースプリングを使っていたのですね。

 この本のF1エンジンの調査の項目に、現代の窒素ガスを用いたニューマチックバルブの前置きとして、バルブスプリングの固有振動数を上げる方法の一つとしてこのトーションバー式バルブスプリングの事が書いてあったのです。なんと60年代のHONDA F1 RA301(F2のブラバムホンダも)もなんとこのトーションバー方式だったのこと、あのHONDA SOUNDとまで言われた高回転の歌声にはこんな秘密があったのです。それにしても、CB450にF1の技術を投入されていたとは・・・知りませんでした。この頃のHONDAは、がむしゃらにやる気満々だったのですな。 (注:本には車種までは書いてありません、気になって気になって私が調べました・・・知り始めると納得するまで追いかけ続ける私の業です)

 エンジン、チューニングが好きな人にはお薦めの良書です。ただ、ちょっと専門知識も必要です。

  この本を私に薦めてくれたモト・ラボロの関戸君、本当にありがとう。

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コメント

早速、購入〜。
楽しめそうです。V(^^)

投稿: VCE | 2008年3月17日 (月) 01時06分

VCEさま
決断早いですねぇ~。(笑)
VCEさんならば、十分お楽しみになれると思います。

投稿: 松永 | 2008年3月17日 (月) 01時09分

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