さて、この前申しておりましたとおり、この日曜日は大量に頂いたハッサクの皮を使って、お菓子作りに励みました。
オレンジピールと呼ばれている、柑橘系果物の皮の砂糖煮(最終的にはこれにビターチョコレートをコーティングして酒の肴としようと思っています)を作ろうと思っているのです。
と言う事でハッサクノ皮を剥き剥き・・・二つで良いかと思ったらちと足りません。三つ使う事となりました。お菓子作りは目分量は厳禁です。レシピがあるなら、その数値にそって、ちゃんと材料を秤量する事が美味しく作る基本です。勿論、果実の方は家族で食べました。
先ずこの皮を灰汁取りの為、塩水で軽く茹でます。ほんの十分ほどで良いのです。ココであまり火に掛けすぎると、せっかくの柑橘系の馨が飛んでしまいます。また、白い綿の部分に空気が入っていて浮いてきますので、茹でる時には木の落し蓋をしました。(そう言えばTVを観ていたら、豚の形をした落し蓋を売っているんですね。ちょっと欲しいかも)
茹で上がったら荒熱を取るため少し放置プレー。素手で持っても大丈夫な温度になりましたら、苦味の元、皮の裏にある白い綿の部分をぺティーナイフでそいでいきます。つーかお刺身をひく時に、魚の皮をひきますよね、その要領でやっていきましょう。ただ、今回は皮の方が大事なんですよ。綿の部分が水を吸ってブヨブヨとして刃物が入り辛いです。必ず道具は研ぎながら、切れ味が落ちて来たら、ぺティーナイフをシャープナーで「シュッシュッ」ってシャープニングして切れ味を取り戻してから作業します。切れない道具は、力が入って材料を駄目にしますし、それに怪我の元。
最初はあれだけあった量も「こんだけ~」になっちゃいました。手前のまな板の上にのっかっているのが、棄てる綿の部分。奥のお皿の上に切ってあるのがハッサクの皮です。先ほど書いたように綿の部分は苦味の元とは言え、それも風味の一つなのでほんの少し、うっすらと皮の部分に綿が残るようにしました。そして炊き上がりが均一になるように、同じ太さ(5mm)にサイズをそろえます。(あとでチョコレートをディップします。その時の仕上がり寸法考えて心持ち細めにしてあります)
しかし・・・、この作業が一番大変でした。私の身長(178cm)はこの作業台にあっていません、黙々と皮をひいていましたら、前傾の姿勢が続いて腰が痛くなっちゃいました。あぁ、多分トレーナー師にお小言をもらうでしょう・・・。
後は砂糖2:水1の割合で作ったシロップでこの下拵えの終わったハッサクの皮を炊いていくわけです。沸騰してブツブツ言っているシロップに「ザッ」とハッサクの皮を加え、後は一番小さな火にして「フツフツ」時間を掛けて炊いていきます。煮詰めて行きますので蓋は無しです。30分ほど経ちましたら、一度火を止めて、30分ほど休ませます。シロップをしっかり滲みこませるためです。魚とか大根とかの煮物でも同様で、冷める時にタレとか出汁は滲み込むのだ。
30分ほど休ませたら、小さな小さな火加減で再び炊き始めます。石油ストーブが出ていれば、その上において時間を掛けながら炊くと本当にベストでしょう。
これが炊き上がりです。
皮に透明感が出て。一つ口にほおばると、ハッサクのさわやかな馨りも残り、少し苦味もあり大人の味。ちょっと甘いかなぁ~てな感じですが、最後に甘さ控え目のビターチョコレートをコーティングしますので、これからの仕上がりを予想するとちょうどOKでしょう。
まだ熱いうちに、バットにあけます。冷えてくると、シロップの粘度が水飴のようになって炊き上がったハッサクの皮に、余計にシロップがくっついちゃいます。高温でシロップの粘度の低いうちにシロップを切りながら、火傷覚悟で「バババッ」と速攻で隣にくっつかないように鍋から出しながら並べていきます。箸なんて使ってちゃ仕事になりません。とにかくココは速攻。
これで私のできる仕事はとりあえず終わりました。後、仕事をするのは西高東低の冬将軍にお任せです。これに虫除けネット(この寒いのに虫が居る訳無いです。風で飛んできたゴミがつかないように)を被せて屋外で寒晒しを二・三日するのです。
今は、黄金色のシロップを纏い「テラテラ」と輝いている表面が、寒さによる乾燥作用で砂糖を再結晶化させ、白く粉を吹いたようになったら完成です。
私なりに腰を痛めながら人智は尽くしました。後は天命を待つだけ、つまり寒さ次第です。天気予報を見ればバッチリですねぇ~。今回ばかりは「寒さよバッチコ~イ」
最後に
ちなみにこれが「ブタの落しぶた」
ブヒーッ!
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