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2007年12月10日 (月)

オートレーサーなミニモトレーサー

 日曜日、レース当日。6時にセットしたアラームに起こされます。窓の外はまだ真っ暗です。

 寒い・・・。身支度を整えて7時に行動開始。

Shimo

 霜があたり一面に降りてます。寒いわけだ。9時20分の予選まで時間が有るので、今のうちにジンさんとレストランで朝食を摂ります。暖房と温かいコーヒー、温められているパンがありがたいです。

 体が温まったところで本格始動です。予選はエースライダーのY選手、走る主催者2横部代表の二名体制。真剣にタイムを削っていきます。

Practice コースインは横部代表から。さて苦節二年のチーム・マグナム、#22号車は120台中何位で予選を終えることが出来るのか。冷え冷えの寒寒の中での予選開始です。

 をぉ、結構行きます横部代表、つーかこの人、異常に最終コーナー上手いんです。この立ち上がりで団体さんをまとめてズバーッっと捌いていきます。でもコース上には120台、クリアラップは取れません。セッション中盤、ピットインしライダー交代。終に我らがエースの登場です。

 走る走る、速い速い。夢じゃないよね、マジですか。なんだか贔屓目ですがメインストレートでは我々のマシンが一番スピードが出ている気がします。

 そして予選結果です。タイム2分02秒455!!!予選三番手!!!

 キタ───m9(^Д^)───!!!

 Y選手、必殺仕事人です。クリアラップ取れない中で2秒台、ピットに帰ってくるや「このマシン、2分切れるマシンですね」と、無茶士さん、massimo技術長やりましたね。ジンさんもマシンの完成度、運転手の技量の高さに感心しきりです。

 午後二時の決勝までの間に、我々の応援にクラシックレーサーの愛好家、岡山の川井さんが応援に来てくれました。そして私と川井さんの仲介で、無茶士チームオーナーに岡山の伝説のライダーでチューナーの岩道さんを紹介。これからのミニモト作りのコネクションが一つ増えました。

Kuri  さ~て決勝です。

 ルマン式三番グリッドへマシンが・・・ろっ・・・雨・・・だれだっ!日頃、行いの悪い人は?スタート仕切りなおし、15分後から再スタートです。 

 通り雨だったようで、路面はどんどん乾いていっています。

  トップチームはこの状況下なぜかレインタイヤです。この時私の妄想はピークに、ひょっとしたらひょとしません、このシチュエーション!!

 スタートライダーの無茶士さん、スターテイングサークルへ、カウントダウン10・9・8・7・6・5・4・3・2・1スタートです。ライダーがコースを走って横断、マシンに跨りエンジンスタート・・・ろっ・・・スタート・・・ろっ・・・スタートしません。私の妄想は早くも崩れ落ちました。ガーンッ!!無茶士さんはキックの鬼状態・・・この感じ・・・去年の6月、初めてタッグを組んだミニモト60分耐久の事が走馬灯のように思い出されました。

 結局ピットスタートとなり最後尾になっちゃいました。ガーンっ!!

 ピットからスタート後、無茶士さんは鬼神の如く走り始めました。場内放送では「チーム・マグナム無茶士選手、ファステスト・ラップです!!」との放送。そう、我々に残された作戦はもうこれしかあるまい。この会場でトップレベルのマシンポテンシャルを発揮できれば、奇跡を呼ぶ事も・・・と思っているそばから「あぁ~無茶士選手、アトウッドコーナーで転倒」って放送です。アアアア・・・アトウッドですと!!!

 「終わった・・・何もかも、今回のマシンのカラーリングのように、何もかも真っ白だ・・・」とは、幾ら矢吹 丈の「丈」の字と、私の名前の法丈の「丈」の字が被っているからって思うのは早計です。リボルバー&パイパーコーナーを望むクラブハウス裏の駐車場からコースを見ていると、ゆっくり走りながら帰ってきました。ピットにその事を伝え無茶士さんのピットインを待ちます。

 ピットイン・コーションファンファーレと黄色の回転灯に迎えられ帰ってきました。ライダーは大丈夫、マシンのダメージは、右ハンドルバー、ブレーキレバー、アンダートレー一杯のお土産の砂利。アンダートレーを外し砂利を除去。一人が三叉のところを上から押さえて、てこの原理と力技でハンドルの曲がりを修正します。修正後建付けがおかしくなったブレーキ周りを直します。それでも左右のハンドルの高さは揃っていません。

Sear_1_2 右下がりのそれはまるでオートレーサーのようです。まあ岡山国際は右回りだから良いかって?良い訳無いです。(キッパリ)ピット前・野戦病院での修復を終えると、エースライダーのY選手にライダー交代。トップから10周のビハインドを何処までつめるか、手負いのマシンでの挑戦が始まりました。

 私、彼のライディング見ていて胃が痛くなりました。遅れを取り戻すため、アウト側の白線の外側のグラベルまで数センチのコースの端っこを使っての追越、マシンの限界を超えたマニューバで大きくバランスを崩してもリカバーしたりと、完調でないマシンをねじ伏せてのライディング。ホンマにたいした乗り手です。最後尾から20台近くを捌き、しかもラップタイム2分4秒台をたたき出し無事にライダー交代。次はジンさんにバトンタッチです。

20071209152643 亀の甲より年の功、こういった状況にはがぜん強いのが我らがジンさん。ミスらないで淡々と刻めるベストラップで周回していきます。こんな状況で2分10秒切りも目の前のタイム、ただ黙々と架せられたノルマ周回を走る仕事人のジンさん。無事に目標周回をこなし、ピットイン。

 アンカーの横部代表、無茶士さんから「もうコケてもええから、できるかぎりぶっ飛ばして来い」とアドバイス。ということで「横部いきま~す!!」とばかりピットアウトです。

 不運は続きます。せっかくやる気満々で飛び出した我らがアンカー、直ぐにフルコースコーション。セーフティーカーが出ちゃいました。こんな時凄くイライラします。ちょっとでも前に出たいのに・・・でもライダーはもっとイライラ。

 3周のセーフティーカー介入の後、再びレース開始です。

 「来るぞっ連邦の白いモビルスーツがっ!!!」←これ間違い。じゃなくてチームマグナムの白いNSFが!!!そんな勢いで横部代表ぶっ飛ばします。なんとこのマシン状況で、2分6秒~8秒でコンスタントに周回する横部代表。 流石「走る主催者」と名乗るだけあります。

 多分ヘルメットの中で「1つ、2つ、3つ」と叫びながら、コンスコン隊のリックドムを撃墜していったアムロ・レイばりに、抜いた台数をカウントしてたのでしょう。←絶対。

 そして100位あたりをうろうろしていた順位が急に上がり始めました。オートレーサーのようなマシンを駆っての40分間の走行で、ほぼ20台抜きをやってのけたのです。

 そして終にチェッカーです。やっと今年初めてチーム・マグナムのAチームがチェッカーを受ける事ができました。やっとです。

20071209170542 戦い終わったマシンです。79位でチェッカーを受けましたが、セーフティーカー介入時にルール違反があったりで、何台かペナルティーを喰らった模様。最終リザルトは76位と少し上がりました。

 しかし・・・名前だけの監督の私が言うのもなんですが、惜しい・・・非常に惜しい、マシン・ライダー共に最高の布陣であった今回の120分耐久。ああ・・・スタートさえ上手くいっていればお立ち台も決して夢では・・・いやいやもう言いますまい。レースにニラレバタラレバは禁物ですね。

 でも・・・惜しい・・・二・三日、目覚めが悪くなりそうです。ミニモトPTSDです。だれか、麻生 久美子似の美人カウンセラーを紹介してください。

 これで、今年全てのサーキットイベントは終わりました。気が抜けたのか、岡山の山の中がよほど寒かったのか、ひいていた風邪が悪化しました。

 ど・う・し・よ・う。

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コメント

お疲れ様でした。
とても面白い日記でした。
それにしても、予選3位は凄いですね。
また次回ですね。
だから、レースは辞められないですね!
それにしても、ミニモトで2分位で走るんですね。
クラシックの速い人達と同じ位だ。
恐るべし・・・。

投稿: T | 2007年12月11日 (火) 09時03分

Tさま
来年は鈴鹿だけではなくて、岡山もミニモトで走られません?
18パイ吸気制限なんて岡山には有りません。
フルパワーで遊べます。
ちなみに我がチームのパワーアップに起因しております、排気サイレンサーはOVER社の製品を使わせて頂いております。←ココ大事

投稿: 松永 | 2007年12月11日 (火) 12時39分

ご使用頂いているようで、どうもありがとうございます。

そうですね。
岡山でもミニバイクで走ってみたいですね。
去年、鈴鹿でSTクラスに親子で出ましたが、予選すら通らない程レベルが高くて・・・今年はボツ・・・
今年は、OPENクラスの方に集中するようです。
土曜日も、鈴鹿ツインサーキットでミニバイク耐久があったようで、OV-27(TTRエンジンの方で)で一時は5位までいったようですが、転倒して10位だったようです。
知り合いの高校生のライダーを試したようで、転倒しましたが、意外と速かったようで、満足してました。
OPENクラスも乗ってみたいのですが、結構マジになってきたので、僕の出番はなさそうです・・・。
こっそり、バイクをハイエースに積み、岡山に行くしかないですね(笑)
その時は、お手柔らかに~。

投稿: T | 2007年12月11日 (火) 13時52分

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