日曜日、レース当日。6時にセットしたアラームに起こされます。窓の外はまだ真っ暗です。
寒い・・・。身支度を整えて7時に行動開始。

霜があたり一面に降りてます。寒いわけだ。9時20分の予選まで時間が有るので、今のうちにジンさんとレストランで朝食を摂ります。暖房と温かいコーヒー、温められているパンがありがたいです。
体が温まったところで本格始動です。予選はエースライダーのY選手、走る主催者2横部代表の二名体制。真剣にタイムを削っていきます。
コースインは横部代表から。さて苦節二年のチーム・マグナム、#22号車は120台中何位で予選を終えることが出来るのか。冷え冷えの寒寒の中での予選開始です。
をぉ、結構行きます横部代表、つーかこの人、異常に最終コーナー上手いんです。この立ち上がりで団体さんをまとめてズバーッっと捌いていきます。でもコース上には120台、クリアラップは取れません。セッション中盤、ピットインしライダー交代。終に我らがエースの登場です。
走る走る、速い速い。夢じゃないよね、マジですか。なんだか贔屓目ですがメインストレートでは我々のマシンが一番スピードが出ている気がします。
そして予選結果です。タイム2分02秒455!!!予選三番手!!!
キタ───m9(^Д^)───!!!
Y選手、必殺仕事人です。クリアラップ取れない中で2秒台、ピットに帰ってくるや「このマシン、2分切れるマシンですね」と、無茶士さん、massimo技術長やりましたね。ジンさんもマシンの完成度、運転手の技量の高さに感心しきりです。
午後二時の決勝までの間に、我々の応援にクラシックレーサーの愛好家、岡山の川井さんが応援に来てくれました。そして私と川井さんの仲介で、無茶士チームオーナーに岡山の伝説のライダーでチューナーの岩道さんを紹介。これからのミニモト作りのコネクションが一つ増えました。
さ~て決勝です。
ルマン式三番グリッドへマシンが・・・ろっ・・・雨・・・だれだっ!日頃、行いの悪い人は?スタート仕切りなおし、15分後から再スタートです。
通り雨だったようで、路面はどんどん乾いていっています。
トップチームはこの状況下なぜかレインタイヤです。この時私の妄想はピークに、ひょっとしたらひょとしません、このシチュエーション!!
スタートライダーの無茶士さん、スターテイングサークルへ、カウントダウン10・9・8・7・6・5・4・3・2・1スタートです。ライダーがコースを走って横断、マシンに跨りエンジンスタート・・・ろっ・・・スタート・・・ろっ・・・スタートしません。私の妄想は早くも崩れ落ちました。ガーンッ!!無茶士さんはキックの鬼状態・・・この感じ・・・去年の6月、初めてタッグを組んだミニモト60分耐久の事が走馬灯のように思い出されました。
結局ピットスタートとなり最後尾になっちゃいました。ガーンっ!!
ピットからスタート後、無茶士さんは鬼神の如く走り始めました。場内放送では「チーム・マグナム無茶士選手、ファステスト・ラップです!!」との放送。そう、我々に残された作戦はもうこれしかあるまい。この会場でトップレベルのマシンポテンシャルを発揮できれば、奇跡を呼ぶ事も・・・と思っているそばから「あぁ~無茶士選手、アトウッドコーナーで転倒」って放送です。アアアア・・・アトウッドですと!!!
「終わった・・・何もかも、今回のマシンのカラーリングのように、何もかも真っ白だ・・・」とは、幾ら矢吹 丈の「丈」の字と、私の名前の法丈の「丈」の字が被っているからって思うのは早計です。リボルバー&パイパーコーナーを望むクラブハウス裏の駐車場からコースを見ていると、ゆっくり走りながら帰ってきました。ピットにその事を伝え無茶士さんのピットインを待ちます。
ピットイン・コーションファンファーレと黄色の回転灯に迎えられ帰ってきました。ライダーは大丈夫、マシンのダメージは、右ハンドルバー、ブレーキレバー、アンダートレー一杯のお土産の砂利。アンダートレーを外し砂利を除去。一人が三叉のところを上から押さえて、てこの原理と力技でハンドルの曲がりを修正します。修正後建付けがおかしくなったブレーキ周りを直します。それでも左右のハンドルの高さは揃っていません。
右下がりのそれはまるでオートレーサーのようです。まあ岡山国際は右回りだから良いかって?良い訳無いです。(キッパリ)ピット前・野戦病院での修復を終えると、エースライダーのY選手にライダー交代。トップから10周のビハインドを何処までつめるか、手負いのマシンでの挑戦が始まりました。
私、彼のライディング見ていて胃が痛くなりました。遅れを取り戻すため、アウト側の白線の外側のグラベルまで数センチのコースの端っこを使っての追越、マシンの限界を超えたマニューバで大きくバランスを崩してもリカバーしたりと、完調でないマシンをねじ伏せてのライディング。ホンマにたいした乗り手です。最後尾から20台近くを捌き、しかもラップタイム2分4秒台をたたき出し無事にライダー交代。次はジンさんにバトンタッチです。
亀の甲より年の功、こういった状況にはがぜん強いのが我らがジンさん。ミスらないで淡々と刻めるベストラップで周回していきます。こんな状況で2分10秒切りも目の前のタイム、ただ黙々と架せられたノルマ周回を走る仕事人のジンさん。無事に目標周回をこなし、ピットイン。
アンカーの横部代表、無茶士さんから「もうコケてもええから、できるかぎりぶっ飛ばして来い」とアドバイス。ということで「横部いきま~す!!」とばかりピットアウトです。
不運は続きます。せっかくやる気満々で飛び出した我らがアンカー、直ぐにフルコースコーション。セーフティーカーが出ちゃいました。こんな時凄くイライラします。ちょっとでも前に出たいのに・・・でもライダーはもっとイライラ。
3周のセーフティーカー介入の後、再びレース開始です。
「来るぞっ連邦の白いモビルスーツがっ!!!」←これ間違い。じゃなくてチームマグナムの白いNSFが!!!そんな勢いで横部代表ぶっ飛ばします。なんとこのマシン状況で、2分6秒~8秒でコンスタントに周回する横部代表。 流石「走る主催者」と名乗るだけあります。
多分ヘルメットの中で「1つ、2つ、3つ」と叫びながら、コンスコン隊のリックドムを撃墜していったアムロ・レイばりに、抜いた台数をカウントしてたのでしょう。←絶対。
そして100位あたりをうろうろしていた順位が急に上がり始めました。オートレーサーのようなマシンを駆っての40分間の走行で、ほぼ20台抜きをやってのけたのです。
そして終にチェッカーです。やっと今年初めてチーム・マグナムのAチームがチェッカーを受ける事ができました。やっとです。
戦い終わったマシンです。79位でチェッカーを受けましたが、セーフティーカー介入時にルール違反があったりで、何台かペナルティーを喰らった模様。最終リザルトは76位と少し上がりました。
しかし・・・名前だけの監督の私が言うのもなんですが、惜しい・・・非常に惜しい、マシン・ライダー共に最高の布陣であった今回の120分耐久。ああ・・・スタートさえ上手くいっていればお立ち台も決して夢では・・・いやいやもう言いますまい。レースにニラレバタラレバは禁物ですね。
でも・・・惜しい・・・二・三日、目覚めが悪くなりそうです。ミニモトPTSDです。だれか、麻生 久美子似の美人カウンセラーを紹介してください。
これで、今年全てのサーキットイベントは終わりました。気が抜けたのか、岡山の山の中がよほど寒かったのか、ひいていた風邪が悪化しました。
ど・う・し・よ・う。
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