Shall we dance?
昨日のエントリーからのつづき・・・
土曜日の練習走行も終わり、ATクラスのリタイア届けを提出し、MCクラスのエントリー受付を済ませ、車検に向かいます。車検も無事に通り、あとはパドック内のチームテントで行う恒例の前夜祭の準備です。
例の物を温め直します。皆が席に付くころ、田舎風のパン(名前もそのままpain de campagneと言います)を人数分切り、ソースを付けて食べられるように猪の赤ワイン煮と共にサーブします。面子は、kuwaさん、オレンジカウンティーの広島の面々、モトコルセのスタッフの方々、りゅーぢさん夫妻、スタンホープ組 、えびすモータースの面々、モトラボロR.T、途中乱入組としては、チームデライトのK月選手、マン島を目指していらっしゃる伊丹さん、GUZZI乗りの住吉さん。
メニューは住吉さんのツテで手に入れられた松阪牛のホルモン、kuwaさんのボタン鍋、makotoさんの鳥の軟骨通称ガリ、そして私の猪の煮込みと、大根と柿の膾です。お肉ばっかりじゃ駄目だからな。お酢でさっぱりしましょう。
その席で、DUCATIでこの岡山をとんでもないタイムで走る、K月選手のレクチャーがありました。氏曰く「ギアチェンジをあまりしない」と・・・これだっ!!
私が今回乗るV7は、昨日のエントリーに書きましたとおり、ちょっとギアが入り辛い、ならばチェンジを少なくすれば、シフトミスの回数も減ります。いつもよりスローテンポなギアチェンジでのタイムロスも減らせるのでは・・・ねっ、一石二鳥ではないですかぁ~、なにもロシナンテと同じように走る必要も無い。幸いフライホイールが重く、クランクシャフトの慣性マスが十分働いているので、コーナリングを上手くすれば、ロシナンテよりもエンジン回転が1000回転低くてもアクセレーションにエンジン回転がついて来るのでは・・・と気が付いたのです。
宴も終わり、ロッジにて眠りにつきます。
明けて日曜日、予選が始まります。予選と言っても私的には、昨日からの練習の総復習と、先ほど書きましたシフトチェンジをなるべくしないライディングを試してみる練習走行枠だと思っています。昨日、コースをパートに割って練習していたのを、通しで走ってみるのです。さてさてダンスの時間です。
それでは、V7 SPORTさん“Shall we dance?”
バイアスタイヤに慣れてきたので初めから2分8秒が出ています。三周目から攻めます。やっぱりシフトが上手く行きません。ただ「なるべくチェンジをしない作戦」はP-LAPに表示されているタイムを見る限りでは良好です。シフトミスをしながらでも4周目に2分6秒が出ます。結局これが予選結果となりました。6番手(クラス3位)スタートです。グリッドで言えば二列目一番インよりです。
モトラボロの福永メカとグリッド表を見ながら、「シフトが上手くいかなくてこのタイムなら、あと3秒は縮まるよ」とお約束。
決勝までの時間に、スタンホープ組のショウジ君に、どうシフトダウンしたら良いか質問です。「お話を聞くと、ギアストロークが長いので、複数回のシフトダウン時にギアが入りきってなくて、クラッチを繋いでトルクがかかった時に蹴られているようですから、シフトダウンする時は、チェンジペダルをぐっと踏んづけたまま、クラッチを繋いじゃってください」と。
ラジャーッ!
それでは決勝。ダンスの本番です。サイディングとウォームアップラップを走り、グリッドへ。全車の整列も確認してレッドフラッグを持ったオフシャルがコース外へ退去、レッドシグナルオン・・・シグナルオフッ!!スタートです。
うぉぉぉ我ながら何時になく素晴らしいスタート、クラッチをミートし、軽くフロントをリフトしながら1コーナーへアプローチ、この時点で前は3台(CB500、CB750、CB350)です。そうこうしているとアトウッドコーナーの進入でCB450に、ダブルヘアピンのツッコミでもう一台のCB450に割り込まれてしまいました。
この後の直線で排気量に任せて抜こうと思っていたのですが、これらのホンダ勢の速い事ったらありゃしない。それでも追い縋ります。二周目まではこれらの6台がまだまとまっていたのですが、三周目で先行する3台が離れていきます。特に4気筒軍団、えげつないほど直線速ェ~。私は一台のCB450(これは二気筒DOHC)を捕らえ、裏ストレートのヘアピン前のブレーキングでかわします。「逃げろ~」と頑張るのですが、タイヤが心もとない感じになってきました。ブレーキングすると後からCBの排気音が聞こえます。「なんだこのプレッシャーは!!!(byクワトロ・バジーナ)」
やばいです、今度はこちらが獲物になっています。ホームストレートをタンクに顎をくっつけて上体を出来るだけ伏せながら走り、150m前でブレーキング。シフトを一つ落とします。へっ・・・シフトミス!!!ギアに蹴られて入りません・・・うぁぁぁ~曲がらなぁ~い真っ直ぐ行きます。ここはパニクらないで、一度ギアを掻き上げて、元のギアに入れなおし、もう一度シフトダウン。1コーナーを大回りしていると、そのインをさっき抜いたCB450が再び抜いていきます。
このままでは済まされません。追いかけます。でも熱くなってはこんな時に転倒します。タイヤの挙動が心もたないので、あくまでもクールに、マシンのご機嫌を伺いながらの攻めが必要です。
5周目、1コーナーから2コーナーでタイヤがヌルヌルした感触で滑っています。でも慣れました。踵と外脚でしっかりマシンをホールドして上体の力を抜いて滑リッパのままで追いかけます。するとモスSで一気に差が縮まり、アトウッドコーナーで横に並びました。ここは立ち上がりのトルク勝負です。排気量の差で私が勝つのは明白です。アトウッドコーナーの上りを上り切ったあたりで前に出、後はかつてmakotoさんにくらった「妖怪通せんぼ爺攻撃」を私がやる番です。ライン閉め閉めでいきます。
閉め閉めラインでもベストラップはこの6周目、福永メカとのお話していたラップタイム3秒以上アップ、有言実行の2分2秒台です。
このまま周回を重ね、最終ラップ、アトウッドの坂を上っていくと、ストレートエンドのヘアピンに煙幕をまいた人がいるようです。青白い煙でコースが濛々としています・・・オイルフラッグも出ています。コケるのは絶対にイヤなのでスピードを殺し路面を観察、そのあまりの煙幕っぷりに、ついついゴムの手裏剣なんかも落ちてるんじゃないかって探しちゃいました。←な、訳ない。あ~あ~あ~オイルがこぼれた跡がパイパーまで出ています。そこを避けながら走っていると、パイパーコーナーのインよりグリーンエリアに、原因のマシンが停まっています。先行していたCB350です。
このリタイヤで総合4位(クラス3位は多分変わらず)です。
このままこの順位を死守してチェッカーを受けます!!ピットレーンで表彰台へ促され、パルクフェルメへマシンを進めます。
クラス3位。表彰台でシャンパンファイトです。表彰台は何時のってもうれしいもんです。
これでなんとか、この週末の辻褄が合いました。練習が一周も出来ないうちにロシナンテを壊して「ガーン」となって、ポジティブシンキングで気持ちを入れ替えてV7での初走行に集中した結果こうなりました。無事にジンさんに返せて良かった・・・しかもお立ち台。
今年度の私の走るレース活動はこれで終了です。遊んでいただいた皆様、又来年も変わらず遊んでね。筑波の10秒切りはできたけど、岡国の50秒切りは出来なかった・・・ちょっとショボーン。
それにしても転倒の多い一年でした。
ロシナンテまたまた直すか。
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コメント
お疲れ様でした。
一発目の転倒は残念でしたが、表彰台はうらやましい限りです。
また来シーズンもよろしくお願いいたします。
ロシナンテ50秒切りも期待してますよ!
投稿: rev | 2007年11月 7日 (水) 23時22分
revさま
どうもです。
お互い遊び(サンデーレースの事ね)も仕事も全力投球の、ちょい悪どころか、マジ悪なおっさん目指して日々精進ですね。
revさんはジョニー・デップにたとえられてますが、私が目指すのはデニス・ホッパーです・・・w。
投稿: 松永 | 2007年11月 8日 (木) 08時32分