蕎麦の食べっぷり
この週末は甥が幼稚園を卒園した事もあり、弟一家が東京より帰省していました。
相変わらずの甥っ子担当の私、甥は何処に行くのも私に「引っ付き虫」で、土曜日の昼前から外に遊びに行こうとせがまれるですが、生憎の雨。
しようがないので、甥っ子を連れて二人で外にご飯を食べに行く事に、行き先は戸隠で蕎麦打ちの修行をされ、この蕎麦食の文化圏ではない鳥取で本格的な手打ち蕎麦屋をされている、「蕎麦きり・たかや」さんに向かいました。伯父心としては本物を食べさせたいのだ。
流石に六歳児とはいえ外食に慣れた都会っ子、心配していたお行儀の悪さも無く一安心。「何を食べる?」と聞く私の問いに「僕はざる蕎麦が良い」との渋い返答。六歳児ですよ六歳児!聞けば母方のおじいちゃんに、よく新宿のお蕎麦屋に連れて行ってもらっているとの事。甥にはもりを一つ、私は天ざる頼み、てんぷらを甥と一緒に半分こにして頂いたのですが、そのお蕎麦とてんぷらの食べっぷりの堂の入り方に感心しました。盛りざるから箸で上手に蕎麦を摘み、左手に持ったツユにつけながら上手に口に運ぶ所作・・・本当に食べつけている感じ。
かく言う私が、蕎麦をちゃんと食べれるようになった(落語にあるように、蕎麦ツユをちょっとだけしか付けないって事なると、ちゃんと食べていないのかもしれない)のは、大学で上京していた折、大学とは別に夜間、外国語の学校に通っていた時に、江戸っ子で蕎麦好きのクラスメートに本当のお蕎麦屋さんに連れて行ってもらい、そこで教えていただいたのですがそのとき既に20歳を超えていました。うどん文化圏で育って来た私には、半透明で艶のある今まで私が思っていた蕎麦と違うものが出てきたので、物凄いカルチャーショックを受けたのを昨日のように思い出されます。
目の前のチビすけは、馴れた日常の所作で蕎麦を手繰り、てんぷらを塩で食し「おいしいねぇ~」と食事を楽しんでいます。
しみじみ「東京の子だなぁ~」なんて感じました。そう言えばやっとご飯を食べ始めた頃から「ナット・ナット」と納豆をせがむ赤ん坊だった・・・西の文化圏の私には信じられない・・・。
この歳にして渋好みなのです 。
ミニ・へうげものだなこりゃ。
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