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2006年11月 7日 (火)

見えざる脅威

・・・昨日の記事よりつづき

 ジンさんに言われたとおり、革ツナギを普段着に着替え、早速、燃焼室のチェックです。ツインプラグの親子プラグをちゃんと締め、天地を逆にして燃焼室に浸透性の高いガソリンを注ぎます・・・・前述の「サー」っとどころか、ほとんど漏れません。ヴァルブ無問題です。バンザーイ・バンザーイ・バンザーイ!!!

20061105104033   それでは早速組み立てに入ります。壊れた吸気ロッカーアームは、スペアを取り付ける時にワッシャーを用いたの寸法合わせがあり、ココの部分だけはジンさんがやるとのこと、ヘッドをシリンダーブロックに取り付け、排気側のロッカーアームまでを取り付けておきます。出来上がるとジンさんを呼んで、私の仕事のチェック後、終にスペアの吸気側ロッカーアームの取り付けです。取付け後、正確なタペット調整はせず、先ず形にし、エンジンに火を入れます。低回転でエンジンを回し、一通りエンジンが温まったら、エンジンを切りエンジンが冷めるまで放置プレーです。エンジンが完全に冷めるのを待ってそれから左右のシリンダーの正確なタペット調整をするのです。

 このエンジン冷却時間には、予選の結果が出たり、ライダースブリーフィングがあったり、結構あっという間に時間が過ぎていきます。なんと予選結果はジンさん、高橋メカ、o.c-makotoさんを抑えるポジションです。萌えて・・・いや燃えて来ました。そうこうしているとエンジンも冷え、タペット調整に掛かります。

 私がタペットを調整している間、ピットクルーのkuwaさんはガソリンを測って給油してくれたり、タイヤウォーマーを巻いてくれたり、決勝の準備に余念がありません。それと、先ほどシリンダーヘッドをはぐった時に燃焼室を見ると、多少濃い症状がでていました。予選の行われた午前中よりも、これから決勝が行われる14:00過ぎの気温を考えると、少し薄めにした方が・・・・スタート前チェック10分前にキャブのリセッテイングです。

 スタート前チェックが始まりました。急いでツナギにこの大きな身体を詰め込み、パルクフェルメに向かいます。もちろんお約束のGUZZIバンダナは首に巻いてです。

 終にコースインの時間です。

Picture34  あぁ・・・今日私がココに立てるのはジンさんのおかげ・・・本当は予選四周目の便所裏ストレートで終わったレースです。一度死んだようなものなのです。頑張らないと・・・久々に緊張のため胃液が上がってきます。

 サイデイングラップ1分前、スタートバッテリーを車体に繋ぎエンジンに火を入れます。サイン係の住吉さんがコースから出る間際、「タイムと残り周回出すから」と言われたので、「このグリットだとバトルとなるのでタイムはいいです。勝負時を考えるので残り周回だけ出して」とお願いすると、爆音の中の「わかった」と頷きながら私の肩を叩かれました。

 コンントロールタワーから緑旗が振られ一周のサイデイングラップが始まりです。タイヤをしっかり発熱させるように、丁寧なのですがしっかりメリハリをつけたアクセレーション。最終コーナー手前から蛇行しながら自分の16番スターティンググリッド(四列目一番IN寄り)に帰ってきます。

 今回注意すべきは私の直ぐ後(五列目一番IN寄り)に、スタートの上手いジンさんがいます。このオヤジ絶対スタート狙っているはずです。私もミスは出来ません。

 赤旗を持ったコースマーシャルが全車整列したのを確認してコース外に退避します。レッドシグナル点灯・・・エンジン回転を6000rpmに固定し半クラッチギリギリの位置にクラッチをホールド、シグナルが消えました、スタートです。

20dc  エンジン回転が落ちないようにアクセルを開けながらクラッチをミートしていきます。今回はまずまずのスタート!しかしっ!やはりジンさんです。ジンさんが来ました。私の左側から私と前の車を抜いていきます・・・が今回は私もスタートを決めています。私も前車をかわし、ジンさんの後ろにぴったりつけ1コーナーへ向かいます。

Lockon  ペース的にはなんら遜色がありません。ジンさんをロックオンです。今日の恩は結果でしっかり返すのがレーサーの定め、「隙あらば、いきまーす(byアムロ・レイ)」状態です。

Picture38  二周目に入り、後からジンさんを観察すると、2コーナーの立ち上がりから高速S字のモスSの区間が全然スピードが乗っていません。そういえば昨日の練習の時「高速S字でチャタリングが出てアクセルを開け切れない」なんていっていました。ココがチャンス、次の周回ココで仕掛けようと決めました。それまでは下手なミスをしないようにぴったりくっつき虫です。

 三周目、終に勝負を仕掛ける2コーナー、昨日無茶士さんの指導どおりのラインを通りテイル・トゥ・ノーズ、四速全開のままモスSの左→右の切り返しの右コーナーアウトラインよりアトウッドコーナーの進入に向けてスピードを乗せたまま追い抜き成功です。

 ただこのオヤジこの後が怖いのです。火が付くと後半怒涛の追い上げが待っています。そうならないうちにペースアップです。それにコーナー手前でブレーキングすると後ろの方から複数台の排気音が聞こえてきます・・・今度は私が獲物ですか・・・。

 そうしていると、#2の888系の外装を付けた黄色いDUCATIが私を追い越してきました。三周目の後半と四周目を使って、この#2を観察していると、やはりジンさんと同じ場所が遅いのです。それでは同じ作戦で行こうか、と思っているところに、ガンメタの#8のDUCATIにも五周目の1コーナーでインを挿されてしまいました。「あ゛ーっ!!」前ばかり気にしていてて、イン側のライン開け過ぎていました・・・この#8は続けざまに2コーナーの進入で、私が抜こうとしていた#2もかわし前に出ました。私もこの#2をモスSからアトウッドコーナーの進入でかわし、#8を追撃しながらアトウッドコーナーの上りに差し掛かると、なんと青白いタイヤスモークと火花を散らしながら#8が目の前で転倒です。マシン、ライダー共々アウト側のグラベルに滑っていかれました。チラッと見るとライダーは無事のようです。もうこの集団、前には誰もいません、裏ストレートは全開あるのみです。

 しかしこの時、私の背後に見えない脅威がひたひたと迫ってきているなんて、まだ気が付いていませんでした。この五周目の裏ストレート後のヘアピンの進入で、思いもよらない伏兵が現れて来たのです。

 つづく

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コメント

その”伏兵”とは・・・
私を置き去りにしていかれたあのお方ですね(笑)

投稿: 電気屋 | 2006年11月 8日 (水) 08時15分

ミステリー小説のような気配・・・。

投稿: SUZUKI | 2006年11月 8日 (水) 15時30分

きゃー気になりまする!

投稿: フク4 | 2006年11月 8日 (水) 17時19分

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