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2006年11月 8日 (水)

0秒602の差

・・・昨日の記事より続き

 五周目の裏ストレート、ヘヤピンまで150mでフルブレーキング5th→4th→3rd→2ndとシフトダウンしていきます。すると私のコーナーアプローチラインのin側に見慣れた車輌が突っ込んできました。

 o.c-makotoさんです。予選順位では私の12台後ろ、完全に想定外でした。それでは少し時間を巻き戻して、スタート直後の画像をおさらいして見ましょう。

Picture35

 つまり、この五周の間に私とmakotoさんの間に居たこれらの10台近くのマシンを捌いて、私に仕掛けてきたのです。

 しかし、横目で見ていると、あまりの激しい突っ込みに、フロントサスペンションは底突きし、リアがホッピングして右に左に揺れています。

 斜め後からそのマシンの挙動を見ながら、脳内ドラクエ・コマンド表から次の命令が選択されました。

 > いのちだいじに

 makotoさん、曲がれるの!!!あぶねーっ!!」

 リアタイヤの暴れっぷりを見て、もしもの事を想定して、ちょっと間隔をとります。しかし、その暴れるマシンをねじ伏せるように旋回するmakotoさん、ただ無理なアプローチのためあまり速度は乗っていません、ぴったり後ろにつきます。

296b  インフィールドをくっついて走り、その後半のダブルヘヤピン、もう初めからイン・インのイジワルなまでのブロックライン・・・まるで、妖怪「とうせんぼ爺」が憑依しているようです。

 最終コーナーでもぴったり後ろにつきメインストレートに帰ってきます。このmakotoさんの乗るDUCATI1000DSは、私のGUZZIに比べストレートが伸びるようです。ストレート前半のダッシュ力では私のマシンの方に分が有り、ぐっと差が無くなるのですが、私が5th全開で追いかけている時はその逆で、じりじりその差が開いていくのです。

 六周目1コーナーで黄旗です。バイク雑誌“ライダースクラブ”の竹田津キャプテンの駆るbimota db5が路肩をスロー走行中。なにやらメカトラブルのようです。

Picture44 得意の2コーナーからアトウッドの立ち上がりにかけては、先ほどのガンメタDUCATIの転倒の影響で黄旗が出たままで追い越し禁止区間、得意なパートを禁じ手にされて内心焦ります。インフィールドでは、またまたmakotoさんのお得意の「とうせんぼ作戦」をくらいました。順位はそのままでメインストレートに帰って来ると、住吉さんの掲げるサインボードには最終ラップのサインです。猛烈な勢いで私の灰色の脳細胞がmakotoさんを抜く為の作戦を考えます。

 その作戦とは、黄旗追い越し禁止区間は追い越さなきゃ良いんです。追い越さなきゃ。と言う事でお得意の区間で速度を乗せて、禁止解除の緑旗の出ているアトウッドの立ち上がりで私の前輪がmakotoさんの後輪に並ぶくらいまで近付き、裏ストレートは我が愛機のダッシュ力を信じて一気に・・・と立案(去年の夏のモトルネにおいて、この戦法で、根本さんにしてやられた教訓から導き出しました)するも、実際は裏ストレートでなかなか前に出れません。(涙)

 DUCATIの速度の伸びに、スリップ・ストリームを使っても付いていくのがやっとです。もちろんヘルメットの中で「いけーっ!&チクショー!!」って絶叫です。こうなったら最終コーナーの立ち上がりを信じて、その前のインフィールドの走行を組み立てます。

Picture18   どうせダブルヘヤピンはブロックラインでブロックされます。ここで追い越しは絶対無理なので、私はセオリーラインでスピードを殺さず、つづくマイクナイト~最終コーナーで一気に差を詰めて、最後のメインストレートで勝負!この作戦を実行していきます。予定通りマイクナイトコーナーでは、オカマを堀りそうになるまで、接近できました。最終コーナーではmakotoさんはブロックライン、私は速度を乗せたラインでアプローチ、ちょっとラインがクロスしそうになってmakotoさんに引っかかります。出口が見えると同時にアクセル全開。しかし、makotoさんもハヤッ!前の周と同じようにストレート中ほどからじりじり離され、ここでチェッカー。その差0秒602の大接戦でした。

 負けた・・・makotoさんに負けた・・・ちくしょー!!

 結果はこのようになりました。リザルトはここをクリック

 ちなみにノルマに掲げていた1分50秒切りは、ベストタイム1分50秒246(七周目)であきませんでした・・・マリアナ海溝よりも深く落ち込ます・・・。

 まだまだ精進が足らないのか・・・・次は11月26日の筑波サーキットで行われる「筑波モト・ルネッサンス」です。

 今回の悔しさを胸に秘め、次行ってみよう。

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コメント

おしかったねーーーー
親分ぬいてたら、
念願の50秒切ってたかもねーーー
ってことで。
楽しく読ませてもらいました。
神さんの予感はこわいねーーーーー
自分のいじったバイクの
消耗度合いまでわかっててそう。
神さんゆえに、「神がかり?」ってことで。
おあとがよろしいようで。

投稿: ocboo | 2006年11月 9日 (木) 11時07分

松永さま
貴方にはピラニアがついています。次の時
ロシナンテのケツ噛ませて 大暴れさせましょう。

投稿: 無茶士 | 2006年11月 9日 (木) 12時13分

面白かったー。 ドキュメンタリーはやっぱ違いますねー。 楽しそうでうらやましぃ。

それにしても、なんだかわたしが行かないときって、いつもドラマチックな展開があるような気が・・・お守り代わりにわたしをピットの壁につっておく?

投稿: 瓶星 | 2006年11月 9日 (木) 15時58分

まぁ、日々の進歩は見受けられるが
相変わらず、「パッシング」が悪いのぉ~

後ろから見てると゛錆付いた文化包丁を振り回して
いる夫婦ゲンカ゛みたい(!???)

俺みたいに、゛太刀で一刀両断゛みたいな
「必殺技」身に着けなさい!

゛預かっているブツ゛に「酔快・桃羨望THE自慰」ステッカー
貼っといたげる 「筑波モトルネ」の為に(ニコッ)

俺が暴れたマシンのままどうやって「旋回」に持ち込んでいたか
詳細キボンヌ♪ 今だ自分でも理解不能(汗)

投稿: 誰が「酔快・桃羨望THE自慰」じゃあ~(笑) | 2006年11月 9日 (木) 17時52分

もやもやがすっきりしました!
それにしてもすばらしい文才です。

楽しそうだなぁ〜〜〜〜
筑波観戦行こうかなぁ。

投稿: SUZUKI | 2006年11月 9日 (木) 20時11分

suzukiさま、revさま、booさま、無茶士さま、フク4さま、電気屋さま、ゲルさま、瓶星さま
ご清聴を感謝いたします。
こんな感じで私の岡山国際サーキットの今年最後のレースが終わりました。
自らに課したノルマ、1分50秒切りができなかったのは、自分の不甲斐なさ悔しくて悔しくてたまりません。
せめてもう一つのノルマ、筑波サーキット1分10秒切りを現実のものとするために、レース後も休まずトレーニングに励んでいます。

makotoさま
ご本人自身が旋回に持ち込めた理由が解らないのに、私が解るわけがありません。ホント天然だなぁ~(笑)
傍で見ていると、「ガシャー」って握り転けるパターンに見えましたので、ドン引きしました。
見ている方が、心臓に悪いブレーキングです・・・
まあ競っている相手には、精神的破壊力大ですが。
どうなるか解らないコーナリングつー事で、
「パルプンテ・コーナリング」
と名づけましょう。
それと「酔快・桃羨望THE自慰」は、とても普通の人には「ようかい・とうせんぼじじい」とは読めません。
三人の方から、「何て読むのですか?」って問い合わせがありました。(笑)

投稿: 松永 | 2006年11月 9日 (木) 21時58分

特別に
XENOさま、キタキツネさま
このお二人の画像のおかげで、この三回に渡るエントリーは完成いたしました。
謹んで、ここにお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

投稿: 松永 | 2006年11月 9日 (木) 22時14分

お役に立てて光栄です。
南蛮漬け食いそびれた!

投稿: キタキツネ | 2006年11月10日 (金) 00時18分

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