壮絶な舞台裏
映画監督 黒澤 明 氏、漫画家 手塚 治虫 氏、私の尊敬する天才二人であります。
その二人の創作の裏側を伝えた本があります。最近それらの本を読んで、又読んで・・・又読んで・・・そんな事を繰り返しております。
その二冊の本は「黒澤明と『七人の侍』」と「手塚治虫 原画の秘密」です。
映画「七人の侍」に掛ける黒澤監督の画面に映らないところまでこだわる世界観の構築、俳優たちに掛けるプレッシャー、その壮絶な内容に絶句です。ほんま映画製作をやっているのではなくて、最後の方なんて戦争やってます。
手塚本は、生原稿・ボツ原稿を資料に、手塚 治虫氏の創作の手法を紐解いていく内容となっているのですが、その内容は絶え間の無い推敲の跡、修正、何でボツなのか解らないほどの完成度のボツ原稿・・・それらを目にすると、漫画の神様と呼ばれていた手塚治虫氏が、漫画の一コマに、こうまで命を削るような足掻きや苦闘をされていたのか・・・と思い、先述の通り何度も何度も読み返すのです。
普段では決して日の当たらない処に日を当てたこの二冊、皆様に・・・って言うよりも、私の友人で、この変なBlogを読んでくれている人たちの中に、物を創り出す仕事をされている人達が何人かいらっしゃいます。そんな方々にぜひ読んでいただきたい二冊です。 ハートに火が付くはずです。これ読んで「無理~」なんて無しです。天才・神様と呼ばれた人々だって七転八倒しているんだ。
だとすれば凡人の我々は・・・?
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
はじめまして。ではないですが、ネットではお初になります。
今まではROMのみでしたが、どうしてもという衝動に駆られコメントかいてます。2,3ヶ月前に手嶋龍一氏の書誌をよんでから面白そうなものはないかなあ、と探してましたが久々にきましたねえ。
両氏の作品は見てますが、どうも有名すぎて人となりという側面は避けていた部分がありました。ふーん、だから、何?、というような。でも、ここがすごいんだという、自分なりのきっかけがほしかったのかもと思いましたね。黒澤、手塚、両氏の再考をしてみます。
投稿: kodani | 2006年10月15日 (日) 18時19分
kodaniさま
ようこそです。
今回紹介したこの二冊、私的には大変面白く読みました。
再考を期に読んでみられては如何でしょうか。
その折には、感想のコメントお待ちしております。
投稿: 松永 | 2006年10月15日 (日) 20時46分