昨日は午前中より岡山国際サーキットで行われている「ストリート・カフェ・トロフィー」に知り合いが何人か出走しておりましたので、応援とお手伝いを兼ねて行く予定となっていました。
朝、目が覚めた。枕元の時計を見る「AM8:45」・・・もう一度見る「AM8:46」(with滝汗)およそ2時間寝過ごした・・・ソッコーで用意して車に飛び乗り岡山国際サーキットに向かいました。途中、向こうで落ち合う予定になっていたO.C-MAKOTOさんに到着が遅れる事を連絡します。
何とかかんとか、午前中に到着できました。そこで佐野選手とお会いする事ができたのです。佐野選手については、かねてよりO.C-MAKOTOさんより、よくお話を聞かされていて、とても初対面と思えない感じだったのですが、向こうも私の事を、かねてよりO.C-MAKOTOさんからゲップがでるほどお聞きになっていたようで同様の感じだったようです。
佐野選手について少し紹介しますと、数年前のレース中の事故により、左足を膝上より切断されてしまい、今は義足を装着してのレース活動をされています。しかも主たるレース活動の場は「もてぎの7耐」です。この辺のところは、ちょっと前のビックマシン誌に出ていましたので、今、このエントリーをお読みの方々の中には、その誌面を読まれた事がある方がいらっしゃるのではと思います。今回はストリート・カフェ・トロフィーの一番速いクラス「オープン1」に出走です。
聞けば私の大遅刻中に予選を走り終えられていて、スターティンググリッドはな・な・なんとポール・ポジション(以下P・P)です!!!。
それではこれより佐野号の説明をしよう。(富山敬の声で)
#22のこれが佐野号です。
ホンダのCBR954RRベースの耐久レーサーです。
それでは細かいところを見ていきましょう。最大の特徴のステップ周りです。
義足でのシフトチェンジが出来ないため、左のチェンジペダルは固定してあり、義足を固定するための自転車用ビンディングがステップバーに固定してあります。複数のライダーが乗る耐久レーサーのため、その固定を解除したり、正チェンジ→逆チェンジにするためプレートに、βピンでリンクロッドが留めてあるのが見えますか?
ギアボックスから生えたチェンジロッドは、スイングアームピボットの中空アクスルを貫通させる形でリンクロッドを右側に回し、昔の車輌のように右シフトに改造してあります。右左の変速ペダル位置が選べるなんて昔のホンダのRCレーサーのようでもありますね。

ちなみに後輪ブレーキは左ハンドルにつけたドゥーハン・ブレーキです。その下のスイッチは電気式のシフターのスイッチですが調子が今一で、今は機能を殺しているそうです。
しかし、昨日のサーキットは雨・雨・雨のヘビーウエット状態でした。決勝までの待ち時間、我らのシェフ・ocbooさんが調理をしながら「マッチャン、昨日ガンダムフィギュア買ったら、こんなのが付いていたんだけど、これ何ね?」と小さなキャタピラ付きの車輌のミニチュアを出されました。
こっ・これは・・・ジオン軍のキュイ戦闘車・・・佐野選手もこれを見るなり「もうレースやめましょう、この佐野、レース(『戦い』と読んでね)中で戦いを忘れたっ!」と、このキュイで戦艦にゲリラ戦を仕掛けて散っていったランバ・ラルの台詞をサラッと口にされるではあ~りませんか。「キラーン」と私の目が光ります。年代的に私と同学年と言う事もそうなんですけど、佐野選手あなたも真性ガンダム・ヲタクですね。どうりで初対面とは思えない気の合いようです。納得(笑)
さて雨脚はちっとも弱くならないまま決勝レースの時間が近付いてきました。
決勝レースの開始です。
サイディングラップをして、P・Pのスタート位置にゆっくり帰ってこられる佐野選手。全車がスターティンググリッドに付くのを確認して、フラッグを持ったオフィシャルがコースから退出します。レッドシグナル点灯→シグナルオフと同時にスタートです。
1コーナーには四位くらいで飛び込んでいかれたのは見えたのですが、ウォータースクリーンが凄くてはっきりわかりませんでした。オープニングラップを周回して・コントロールライン上を二位で通過、二周目の1コーナーの突っ込みでトップ奪還です。スゲェ!

二周目・三周目とトップを走られていたのですが、四周目メインストレートに帰ってこられたポジションは二位!目の前には黒い#7ヤマハYZR-R1!!五周目には最終コーナーの立ち上がりでトップを取り返されたですが、1コーナーの突っ込み勝負で再び二位に、その後六周目もそのまま二位、ピットでは「次の最終ラップの最終コーナーで仕掛ける気じゃ」なんて言っていたのですが、まさにその通りとなりました!最終の立ち上がり、#7よりも脱出速度を稼ぎ、メインストレートでトップに、そして、そのままチェッカー!!!優勝です。我々ピット側は、チェッカーを受けられた瞬間そりゃ大騒ぎでした。なんてったってポール・トゥ・ウィン!かっこいぃ~!まるで映画の一シーンを観ているようでした。

パルク・フェルメの一位の位置にマシンを停めます。これって全てのレーサーにとって憧れですよね・・・(ウットリ) そして表彰台へ・・・ ポディウム上での表彰、その後シャンパンファイトです。降りしきる秋雨に混じり、シャンパンの飛沫が宙を舞います。
シャンパンファイトの後、グーッといっちゃておられますね。(笑)
「旨いっ!もう一本っ!!」って言ったってもうありませんから(当たり前)。
佐野選手、あんた本当に漢(おとこ)だよ。優勝おめでとうございます。
今回は応援していて久々に手に汗握るレースでした。雨の中、応援に行って良かったです。興奮と感動をありがとうございました。
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