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2006年9月26日 (火)

もう一つの週末

 この週末は大変忙しかった・・・今だへとへとです。何せ、模型のイベントばかりにはまっている訳にはいきませんでした。

 模型の展示会を中座し、土曜日の夕刻より何時ものように剣術稽古に行くと、先生から「明日の一時から、ちょっと時間を作ってくれないか」とのこと。もちろん「大丈夫です」と即答したのですがその内容というのが、「遠方より雖井蛙流の稽古を見学したいと言う方が来られるので形を打ちましょう」との事。

 「えぇぇぇっ!!そんな大事な事、私でいいのですか?」と返すも「大丈夫、今だ修行中の身で、まだ未熟と伝えるから」なんだか前日から緊張です。このおかげで今まで以上に上手くやらなきゃと結構身体に力が入ってしまい、裏目に出てギクシャク・・・「力抜け!」と注意される・・・こんなので大丈夫でしょうか私?

 明けて日曜日、着替えを終え一時に道場へ入ると、品の良い老夫婦のお二人が、高砂市よりお越しになっていました。

 先ず太刀から披露と言う事で、私と先生とで「五乱太刀之分」を披露する・・・二本目の「稲妻」最後の止めが、ちょっち間合いが近かった・・・反省・・・。

 我々の後に、地元の女性陣が「小太刀十斬」を披露。その後座学であれこれやった後、この老夫婦のお二人が、「それでは我々もご披露しますか」と言う事で稽古着に着替えられ、このお二人がされておられる杖術の形を披露されました。

 聞けば杖術は木の棒を使うので、真剣に対しまともに組み合わず、相手の鎬を擦り上げる、巻き込むなど、雖井蛙流が行う技とほぼ基本が同じく、そのため、我が流派の柔らかい手首の使い方に興味があるとの事。そこで話に花が咲いていたのですが、この御夫婦、この杖術のみならず、宮本武蔵を開祖とする二天一流の使い手でもありました。

 そこで二刀流用の太刀と小太刀の二本の木剣を取り出され、振ってみるようにおっしゃられたのですが、木剣をそれぞれの手に持っての片手振りは中々上手く振れず・・・そこで先生がこの二本の木剣を手に取り、こともなげに扱われる・・・「掌(たなごごろ)、雖井蛙流と基本は同じ」と一言、そして杖も手に取り、これも事も無げに扱われる。聞けば「少しかじった事があります。でもこれも扱いは雖井蛙流と一緒!」

 あ゛~そうです、まだまだ基本の手首の柔らかさと左手の神妙な指使いが、まだまだ未熟な弟子でございます・・・ショボーン。

 しかし齢六十を超えたお二人のこの滑るような動きは何なんだ・・・またまたこうなりたい目標が又一つ。

 左手の指使いの練習のため、もう少し要領よく左手のみで鶴を折れるようにしますか。

 しかし世の中には凄い人がいるもんだ・・・と思っていたら、うちの先生も凄かった。

 こんな人に剣術を教えてもらっている我が身の幸せよ。

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