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2006年8月25日 (金)

桔梗の花

 さ~て昨日は、私がずっと追いかけている漫画の一冊、茶人・古田織部の生涯を描いている「へうげもの」第三巻の発売日だ!「待っていた!私は待っていたぞ!」と言う事で、会社帰りソッコーで書店に行き購入、トレーニング前に家にて一読・・・その時この本の二箇所で本を持つ手が打ち震える・・・ジムに行き帰宅後もう一度・・・やはり・・・最後の方では目頭が熱くなる。

 注:以下よりネタバレあり。

 今回は明智光秀のクー・デター「本能寺の変」より「山崎の戦い」までが収録されているのだが、私の涙腺を徹底攻撃した場面は、敗走する光秀が、この当時の戦場の携帯食、「芋茎の縄」を具とした質素な味噌汁に、庭の早咲きの桔梗を椀に沿え、白石を箸置きに見立て部下を労う最後の夕餉のシーン。

 「素晴らしいぃ!!」

 それは作者の細かな心使いによる伏線の張られたのプロットの作り方、その場面の構図、どれをとっても真摯なまでに漫画バカであり、読み手としての漫画バカの私を感動させずにはいられなかった。(ちなみに明智の家紋は桔梗紋ですよ。そこんとこ、ヨロシク。)

 あんがい、この漫画でいちばん「へうげて」(「ひょうげて」と読む)いるのは、主人公:古田織部などではなく、作者:山田芳裕氏ではないかと思われる。

 作者のこれ以上無い美意識がこめられた作品です。

 読む(挑む)価値があります。

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