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2006年5月19日 (金)

最後の壱円

Nobori  このBlogを書き始めて間もない去年の6月9日の記事(R2D2&C3P0)において、ペプシのおまけについて書いた件の中で、「シークレットで千秋 実と藤原 釜足コンビの「太平&又七」隠し砦の三悪人バージョン無いかな・・・ってあるわけないっすね・・・。(マリアナ海溝より深く反省)」と書いた事がありましたが、あれから一年も経たないうちに、食玩の世界に黒澤ワールドが降臨です。

 それは“黒澤 明 よみがえる巨匠の現場 七人の侍”です。

 侍七人の造形をアーマーモデリング、スケール・アビテーション等の模型誌で、オモロなフィギュア(タミヤ社の兵隊さんを改造してシベ超の山下奉文大将を演じている水野 晴郎とか、コモドオオトカゲを抱いているムツゴロウさんとか{笑})等の作例をされておられる平田 英明 師による原型 。素晴らしいっ!

 しかしこの商品、そのフィギュアの造形を差し置いて、私をもっと驚かせたものがあるのです。それは六つ折されて、フィギュアと共に同封されているリーフレットです。その名を「A.Kシネマジャーナル」と言います。

 このリーフレットには表面と裏面があるのですが、白黒のテキスト文の文面を表面、モリナガ ヨウ氏の美しい水彩イラストを裏面とします。モリナガ氏のイラスト内容にも「へぇ~×10」ですが、ここで私が注目したのは表面のテキスト文です。

 その内容の濃さ、そして俳優、作品に対する筆者の熱さはいったいなんなんだ!もう触ると火傷する位の熱量、もうびっくりです。だって考えてみてください、食玩付属のリーフレットですよ。もうほんとにうれしいほどのオーヴァークオリティーなのです。映画好きな私としては、非常に良心的な映画専門誌の1頁がそこにあるのと同意なのです。

 このテキストを書かれているのが塩澤 幸登氏。河出書房新社の黒澤 明本“KUROSAWA”の著者です。なーるほど。

 それにしてもこの商品、小売単価315円(含む消費税)ですよ、フィギュアのレベル、リーフレットのテキスト・モリナガ ヨウ氏の美しいイラスト、こんなに凄い内容なのにこの値段で大丈夫なんでしょうか?大きなお世話ですね。

 まるで製作スタッフ一同が「このレベルでやりたいんだけど・・・どうしようか?」なんて企画会議をやっている時に、“七人の侍”の村の長老がおいでになって一言「やるべすっ!」と渇を入れられたような企画。この315円は支払った最後の1円まで価値のある1円です。間違ってもフィギュアを箱から出して組み立てて、リーフレットチラ読みして箱と共にポイッってゴミ箱とかやめようね。

 じっくり読めば読むほどに味が出る、旨いするめのような読み物なのです。

 いいね、皆っ!読むべしっ!!

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