お歯黒べったり
一昨日より、滑ってひっくり返ったり、酔っ払って「タリラリラ~ン」となったりしたおかげで、せっかく出来上がったマウスピースの報告が遅れてしまいました。
それでは、画像をご覧ください。
「ニンッ!」
上下の歯型を取り、噛み合わせを測定し、オーダーメイドです。前歯の青い部分と、画像では見えてませんが奥歯の透明な部分とでは、樹脂の硬さが変えてあります。装着感もぴったりくっつく様で良いですし、呼吸も苦になりません、えづいて「うぇ」となるかと思っていたのですが、総入れ歯とは違い頤の部分が無いので、そんなこともありません。
しかし、この画像、まるで妖怪「お歯黒べったり」ですな。何じゃそれ?と言われる方に、これがその妖怪です。
夕刻に神社仏閣に居て、声をかけるとのっぺらぼうの顔を見せ、お歯黒の歯をカタカタ鳴らしてただ笑う、「それだけ・・・」って言いたい位の無害なやつです。そもそもお歯黒と言う風習は、平安時代から戦国時代においては娘の成人を意味したり、公家衆のオシャレとして流行った事もあったり、江戸時代においては既婚女性を意味していたようです。
今はボケてしまった私のおばあちゃんの話で、おばあちゃんのおばあちゃん(私の祖祖祖母)がお歯黒をしていたと聞かされていました。青黒く「ギラッ」っと光って綺麗な物だったと言っておりましたね。
映画とかテレビの時代劇で、時代考証をちゃんとしていて、お歯黒・眉剃りをした女性ってあまり出てきません。私の記憶が確かなら、黒澤作品の“椿三十郎”に出てくる城代家老の妻(入江たか子)、同じく黒澤作品“乱”の楓の方(原田美枝子)以外見た記憶がありません。女優さんの「お歯黒なんて出来ないっ!」なんていった制約の無い、時代劇物の漫画・アニメ・ゲーム類でも、最近はクオリティーの高いものがあるのですが、その辺まで拘ったのってお目にかかりませんねぇ~。
最後に 、お歯黒の話で思い出したのですが、漫画“風の谷のナウシカ”は、平安時代の書物“堤中納言物語”に出てくる“蟲愛ずる姫君”がモデルとなっているのですが、この芋虫・毛虫の類を可愛がる変わり者のお姫様は、当時の貴族の姫君としての身嗜み、お歯黒を「汚い」と言ってせず、「人はすべて、つくろふところあるはわろし」と言い眉毛も抜かず、おおよそ当時としてはアウトサイダーの人だったようです。
私自身も「レースの世界でGUZZIを偏愛する=アウトサイダー」ですもんね・・・いやはや話が脱線しましたね。
このマウスピースを着けて早くサーキットを走ってみたいものです。
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コメント
WHY NOT 赤にGUZZIのロゴ入り?
投稿: 無茶士 | 2006年3月18日 (土) 08時53分
>WHY NOT 赤にGUZZIのロゴ入り?
そのような事もできるよと、歯医者さんで言われましたし(金額に変更は無い)、私自身もちょっと「いいかな」と思いましたが、最初なので、実際の眼で見て触った、見本のやつと同じにしました。
行動はアウトサイダーでも、考え方の基本はコンサバティブなんです(笑)。(現代においてはコンサバであることが、マイノリティーなのかもしれませんね)
それと真っ赤って、歯槽膿漏で歯茎がはれて、上の歯が全て抜けてるように見えません?
遠目で見ると、ちょっとかっこ悪いかなと・・・w。
投稿: 松永 | 2006年3月18日 (土) 09時05分
提案!
許可が取れれば、
真剣の練習の時に使用してみてください。
まず最初に、一太刀のとまりが違うと思いますよ。
何かと便利な一品だと思います。
力の入り方が違うと思います。
歯が命を実感できる方法のひとつと思いますが。
投稿: ocboo@鳥○明作品好き | 2006年3月18日 (土) 11時10分
ocbooさま
心配めさるな、すでに考えてござるよ。
漫画“シグルイ”の劇中で、この漫画の主人公の一人「藤木源之介」が素振り用の巨大な木剣「カジキ」を半時かけて振る「練り」と呼ばれる虎眼流の鍛錬法がありましたが、その時も綿の布でこしらえた江戸時代のマウスピースをしていましたね。
投稿: 松永 | 2006年3月18日 (土) 11時15分
そうそう、昔バイクで転倒したとき、
親知らず、割れました。
思い出した。
生きててよかった、です。
投稿: ocboo | 2006年3月18日 (土) 11時36分