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2005年11月29日 (火)

流れよ涙、とドラマーは言った

 昨日のBlogの記事に書きましたとおり、模型を愛する者の集まりが東京の世田谷でありましたので、その会合に出席してまいりました。場所は、バイク模型のHPではその道で大変有名なkim'sHouseの主催、輕部さんがご自宅を開放して頂きました。

 今回の回の面子は、会の亭主たる輕部さん、福岡より馳せ参じられた柴田さん、イラストレーターの和田さん、SOUTAXこと金子惣太さん、お友達の笑後さん、そして私の六人です。

 早めに輕部邸に到着した私と柴田さんで、輕部さんの秘密屋根裏工廠を拝見させていただいた。プロヴィーニ追悼展のため製作されている’72年のDUCATIイモラ200マイルレーサー、ブルーノ・スパッジャーリ号の途中経過を拝見せせていただいたのだが、絶句である。コレがあのPROTARのキットを基にしているとは思えない凄いリアリティー。展示会用の作品なので、公開は展示会でと言うお約束、今、皆様に写真を見せられないのが心苦しい。そして柴田さんも福岡からハンドキャリーにて完成品’64年クライドラー50を持参されていた。私にとっては「えぇ、フルスクラッチをもう出来ちゃったの・・・!!!!」である。しかもこれもすざまじい完成度!!資料を柴田さんに出した私が唸ってしまうほどの出来なのである。(これも早くみんなに見せたーい、パイプを組んだトラスフレームの再現凄い!)

 約束の時間に近づくと、笑後さん、ちょっとおいて金子惣太さんとWadaさんが登場。面子が揃い踏みです。

 今回特に、私は初対面だったのですが金子惣太さんのセンスには参りました。二年前に静岡のモデラーズミーティングの折、グレンコ社のネアンデルタール人と言う模型キットの完成品を見かけ、「世の中には面白い人がいるなぁ~」なんて思っていたんです。その人が彼だったのです。その惣太さんが今回はブリッテンのメタルモデルを抱えての登場!!イカスーッ!!このモデル、私はコンピューターのディスプレーの前で何度「こうたやめた音頭」踊った事か、しかも買う勇気がなかった。「あぁ!!ブリッテンだーっ!!」と叫ぶ私に「今朝、ニュージーランドから届きました。」と言ってにっこり。それを手に携えての登場です。決して安くは無いモデルを、中身の確認できないNet通販で購入されるとは、「男気」を感じました。「かっこいいぞ惣太さん!」そして素組みモデリングとしてチェコ製のプラモデル1/48英国の戦闘機ウェストランド・ワイバーンS-4と、タミヤの1/35ランドローバー“ピンクパンサー”の完成品を持参されていました。その作りは、とてもとても上品で、作り手に内在する高貴さが伺える完成品のクォリティーに「うっとりです。」過去にはこんなのも作られています。ゼロから全て自作なのです。レベテンコ戦闘車(この後さらに凄い隠し玉があった。)「凄いぞ惣太さん!」

  皆と濃いー話を続け、(私が濃いいのだって・・・こらっ)場所を変えて洒落たイタリア料理店でイタリア料理を囲みながらまたまた濃い話。なんと惣太さんのご職業は1/1のモデラーである事が発覚、新車開発のプロトタイプのモックアップを製作されたりしているとのこと。もう私は羨望の眼です。

 夕食後、再び輕部邸に戻ると、先にも書いた惣太さんの隠し玉、フルスクラッチで作る1/10ドラムセットの透明なアクリル樹脂による製作途中のドラム本体が飛び出しました。

 「レッド・ツェッペリンのドラマー、ジョン・ボーナムが“モビーディック”を演奏し終わった直ぐ、ドラムの面は激しい演奏によるスティック操作のためささくれ、床には汗が落ち、周りには飲み物のカップが置いてある、ボンゾが今迄そこにいた空気感、そんなダイオラマを作りたい」と目を細めて言われている様を見て、「この人にとってのボンゾは私にとってのプロヴィーニなのか・・・」と感じ、同時に同志の様に思え、惣太さんのことがますます興味津々になったのです。

 和田さんは和田さんで、SWASH DESIGNというところで航空機レーサーの“LEGENDS OF THE SKY”というイラストをシリーズで展開されていらっしゃいます。

 私自身、レースをしているMOTO GUZZIのレーサーを、1920年代の飛行艇のレース「シュナイダートロフィー」のイタリア艇のカラーリングをイメージして塗装しているほどのレシプロ機レーサーのファン。

 氏のお仕事は個人的にはたまりません。上記のHPに行ってみて下さい、私なんてイラストを見ているだけでウィリアムブラザースの航空機レーサーのキットの在庫が増えていきそうで怖いです。(笑)

 今回の会は本当に素敵な出会いがありました。主催の輕部さん本当にありがとうございました。

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コメント

エントリーしたけど。
つわものばかり。
だまされた気がする。(笑)
間に合うのかなぁ。

投稿: ocboo | 2005年11月29日 (火) 22時40分

出展:"Flow My Tears, The Policeman Said"
(1974) Philip Kindred Dick
ですな。懐かしい。

投稿: 海苔 | 2005年11月30日 (水) 00時44分

海苔さま
Yes.

投稿: 松永 | 2005年11月30日 (水) 16時22分

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