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2005年6月28日 (火)

かさぶた

 皆さんは傷をした後出来る『かさぶた』を剥がさずにはいられなくなりませんか?

 急に変なことを聞いて申し訳ありません。実は私、我慢できないんです。

 かさぶたを剥くのに失敗して大量出血したり、傷口がさらに広がったりとリスクを伴う危険な遊びですが、その魅力にとらわれた私は、逃れる術を知りえません。

 前置きが長くなりました、本題はここからです。五年前、十四歳の天寿を全うした我が家の愛犬であり家族の一員だったモック・・・家族の中での序列は私の方がモックより上で、いつもお腹を出して服従のポーズをしていた彼が、興奮して私の言うことを聞かなかったことがありました。

 それは彼がまだほんの小さな仔犬の頃のお話です・・・。

 私は靴擦れでかかと上(アキレス腱の真上)にかさぶたを作っていました。私が縁側を歩いていると外飼いしていたモックがその『かさぶた』に異常に反応し、「クンクン」と鼻を鳴らして匂いをかぎながら家の中に上がりこんできては、かさぶたの有る私の足を両前足で押さえ込もうとします。

 かねてより、野生の狼が人間を襲う時、まずアキレス腱を狙いそれを断ち、獲物としての人間の運動能力を奪うといった記述を何かで読んだことがあり、私の血の匂いで彼の野生の本能呼び覚まされたのかと、ちょっと恐ろしかったです。(その当時、スティーブン・キング原作の映画“ペット・セメタリー”で、主人公によって生き返らされ、凶暴化した幼いわが子が、その主人公たる父親のアキレス腱を刃物で切るシーンがありましたね。こわ~!)いつもは序列が上の私の一声で、尻尾を巻いてしまう彼が、言うことを聞かず、あまりにも執着するので、観念して(まあ仔犬なので甘く見ていた。)彼に任せると、動かないように小さな両前肢で私の足首を押さえ込み、傷口の『かさぶた』を甘噛みしてすっかり剥がしてしまいました。後は30分以上も出血する血液とサーモンピンク色の傷口を執拗に舐め取っておりました。

 その痛いこと・・・逃げても逃げても追いかけてくるし、上目使いに「信用してよ!」と問いかけてくるので、痛さを我慢して続けさせると、一回り傷口が大きくなり、サンドペーパー(#1200くらいかな)をかけたように傷の患部の凹みとそうでない所の段差がなくなるくらい平滑に均され、出血が止まったところでやっと開放してくれました。

 モックの唾液が乾くと傷口はピンク色のままでかさぶたはできず、ピンと突っ張た様な透明な薄い膜が張ったようになりました。

 次の日、その傷をあらわにモックの前を歩いても、前日の執着ぶりは何だったのかと言わんがばかりの無関心ぶり、そして傷の方は3日ほどできれいに治癒してしまいました。

 野生の動物は自分で傷を舐めて治すと聞いていましたが、こういう事かと身をもって知ったのです。

 ただ・・・モック・・・あの時、私の『かさぶた』から何かよほど緊急を要するやばい匂いがしてたんですか・・・?

(注:上記の行為は、奇生虫とか人間動物間感染症の伝染の危険があります(それに結構マジに痛い)ので皆様にはお勧めしません。幸いにも私はその辺の事は何も無く今日に至っています。)

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