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2005年6月14日 (火)

梔子の花

 蒸し暑い毎日が続き、汗を掻き掻き徒歩で外回りをしていると、甘く何とも言えない懐かしい香りがしてきた。

 20050614180920路の辻に植えてある梔子が、美しい白い花を満開に咲かせていたのです。

 子供の頃、母親の実家に梔子の生垣があり、今のこの時期は夜の闇が深くなるにつれ、家の前を流れる小川沿いに下(しも)の方から上ってくる蛍の光と噎せる様な梔子の香りに辺りがつつまれます。今はもうその生垣は無くなってしまいましたが、今でも私の母の実家の記憶といえば、この梔子の香りです。

 そういえば“一九三四年冬-乱歩”という小説の中の設定で、主人公『江戸川乱歩』が書いた“梔子姫”という作中作がありました。その小説名と同じ梔子姫という名前で、その呼気・体臭が梔子の花の香りがする唖の娼婦が出てきます。まるで未発表の乱歩作品と言っても遜色の無い架空の乱歩作品を、著者『久世光彦』氏が、まるで自らに乱歩の魂を憑依させて筆を取られており、怪奇小説愛好家としての私を大いに楽しませてくれました。

 あぁ・・・呼気、体臭が梔子の香り・・・何とすばらしい設定だと思いません。(遠い目)

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